2026年5月17日日曜日

OCI-MSA設立のNTT IOWN への影響分析

2026年3月12日、AMD・Broadcom・Meta・Microsoft・NVIDIA・OpenAI の6社が AIクラスター向けの光インターコネクト(OCI)仕様を策定する新コンソーシアム「OCI-MSA」の設立を発表した。スコープは「サーバーラック内外の高速リンクにおいて、銅線の代わりに光ファイバーで信号を伝送する物理層(PHY)の共通オープン仕様」で、オンボード光学・Co-Packaged Optics (CPO) の全面採用を前提とした「シリコン中心」アーキテクチャを志向している。

IOWN は段階構成で、APN (All Photonics Network)は提供済み、以降はPEC(光電融合)を用いて光技術をボード間(PEC-2)、パッケージ間(PEC-3)、パッケージ内部(PEC-4)に適用していく計画である。

OCI-MSA がターゲットとするのは まさに PEC-2/PEC-3 のレイヤ(スケールアップ・ドメインの物理層)で、IOWN ロードマップの「コンピューティング側展開」と真正面から重なる。一方、長距離 APN(IOWN 1.0 相当)とは競合しない。つまり脅威は IOWN の "computing への染み出し" の部分に限定 されるが、ちょうど NTT が 2026年度に光電融合スイッチの商用化を始め、本格的に光電融合デバイスメーカーを目指す方向性を鮮明にした タイミングと重なるため、影響は決して小さくない。

しかし悲観してはいけない。やりようはある。IOWN と OCI-MSA は 正面衝突ではなくレイヤ分業に向かう可能性 がある。APN・データセントリック・ユースケース層は IOWN、コンピュート内 PHY は OCI-MSA、という棲み分けに向かう。NTTの光電融合デバイス自体は OCI-MSA 仕様に準拠する形で売れる(つまり デバイス事業者としては OCI-MSA 規格に乗ることで逆に市場が広がる)。

市場規模は2035年まではAPNの方が大きいので、収益面でも当面は悲観する必要はない。PEC-2/3/4の方が爆発的に市場が伸びるので、そこにメインで関われないのは商業的には残念ではあるが。また、PEC-3/4で用いるレーザー発振装置はNTTのメンブレンレーザが世界で最も進んでいる。ここをOCI-MSA規格で使うように持っていく交渉が今後のNTTの最重要課題である。

NTTの戦略としては 「光源デバイス + APN 出口」の垂直スライス を確保しつつ、その上下(ASIC、パッケージング、DSP)は全部 OCI-MSA 系企業に任せて準拠する、というのが現実的。"IOWN で垂直統合する" 野心を持ち続けると、PEC-2/3 段階で TSMC・Broadcom・NVIDIA の標準に飲み込まれて、せっかくのメンブレンレーザの優位性も "Lumentum/Coherent の外部 CW レーザ" にコモディティ化されて終わる。

2026年5月15日金曜日

人類はずぅっと戦争している

世界史を記録が残っている時代から現在までをずっと見ていると、人類は常に戦争をしていることがわかる。獣もパートナー探しや餌取りのときに争うのは普通なので、戦うのは動物として普通のことかもしれない。戦ってばかりだと、知的能力を上げる余裕ができないので人間としての能力は相対的に低下する。しかし戦わない状態を長く続け過ぎると、戦いの準備がおろそかになり、戦いを選好する集団に攻め込まれて滅んでしまう。戦いの準備を整えつつも、戦い以外に力をそそぐことが人間としての最適戦略である。これはコーエーの「信長の野望」ではないかと気づくと共に失望する。これでは星間旅行ができるレベルに人類が到達できるのか心配になる。

2026年5月14日木曜日

ガソリン補助に加え、電気・ガス料金の補助も復活

一時的に国民の不満は減ると思う。しかし日本国民の大多数を占める「自分は何も考えなくても国が何とかしてくれる」タイプの人間をさらに増やす原因となる。このタイプの人間が多いから日本は凋落しているので、今後はさらに凋落の速度が上がる。ばらまきは亡国政策である。

私が政治家ならこのような亡国政策は一時的と限定しない限り取りたくない。高市政権は一時的なものにしようという意志があると思いたい。

2026年5月13日水曜日

MacBookのキーボードに落胆

事故にあって、1ヶ月ほど自宅に帰れなくなった。しかし仕事は続けなくてはならない。自宅に戻るまでに使えるPCはたまたま持っていたMacBook/iPad mini/iPhone13mini/iPhoneSE2だ。iPhoneにはahamoと楽天モバイルのSIMが刺さっているので、テザリングで通信できる。仕事のほとんどはクラウド側で行うので、ローカルの機器の性能が低いことは問題ではない。しかし、この状態になって6日めでもう音を上げつつある。MacBookのキーボードの品質が悪すぎる。MacBookのペタペタとした打ち心地のキーは本当に打ちにくい。

macintoshのキーボードは1990年台まではよかった。今でもデスクトップmacで愛用しているM0116は最高のキーボードだ。PowerBook540cのキーボードもノートPCのキーボードとしてはかなりの出来だった。しかし、それ以降のmacのキーボードはとても打ちにくくなった。

この状態が続くようなら、MacBookにつながる外付けのキーボードを電器店で入手しようと思う。

2026年5月12日火曜日

ヴァイキング・エデンのメインプールが穴場

スポーツジムのプールにしろ、ホテルのプールにしろ、クルーズ船のプールにしろ、重要なポイントのひとつに空いているかどうかがある。混んでいるとプールは楽しみにくい。これまで空いていてよいと感じられたのは使用料が高いプールに限られていた。

ヴァイキング・エデンのメインプールは無料で使えるのに、なぜか誰もいない。プールに入った人は数分で去っていく。なぜ?と泳いでみて、理由がわかった。

水深が深くて175cmだ。足が底につかない。プールの縁が競泳プールと同じように壁だ。手で縁をつかめない。プールの縁をつかんで頭を水面の上に出すことができない。コースロープもない。こうなると壁でターンして泳ぎ続ける他ない。壁ターンは競泳選手は普通にやっているが、一般人は練習しないと意外と難しい。

クルーズ中は私の貸切プール状態だった。天井はガラス張りで陽光が降り注ぐ。とても贅沢だった。

2026年5月11日月曜日

田舎中心のドコモは不利

人口が多い場所ではつながらないドコモのイメージが定着した。最近は大都市だけではなく、地方都市でも賑やかなところではパケ詰まりが頻繁に報告されている。ドコモでは不便なため、他社へ移動する人も目立つ。

ところが、人里離れた山間部や海岸ではやはりドコモは強い。楽天モバイルは圏外であっても、ドコモはアンテナピクト4本なんてことは普通にある。

こうなると、都会はドコモ以外、田舎はドコモという住み分けになってくると思う。しかしこれではドコモが不利だ。都会の基地局整備と田舎の基地局整備とでは、契約者数当たりのコストが段違いに違うからだ。同じ人数の契約者を満足させるためにドコモだけが基地局整備にお金をかけねばならない。

最近のニュースでドコモが値上げを画策していると報じられたが、これは仕方ないと思う。元々がNTTなのでどこでも繋がらないといけないという縛り(モバイルには縛りはないのだが、NTT文化みたいな縛りはあるだろう)が不利に働いている。

2026年5月9日土曜日

ヴァイキング・サン(ヴァイキング・エデン)の数奇な運命

日本ではヴァイキング・エデンとして知られている船だ。ジャパネットがチャータークルーズを行ったこともある。中国船籍なのが珍しい。2026年3月に元の北欧船籍に戻った。

元はヴァイキング・サンという船でヴァイキングクルーズ社が保有していた。同型艦は16隻存在し、今も増え続けている。この船を香港の歴史ある船会社である招商局集団が買い取った。ヴァイキングクルーズ社との合弁事業の形で2021年に運行を始めた。ところが930名定員に対し、平均600名の乗客しか集まらず、赤字が続いた。2026年には船をヴァイキングクルーズ社に買い戻してもらい、合弁事業も解消して元に戻った。ただし船名だけは、今もヴァイキング・エデンのままである。

事業失敗の原因は中国の消費者嗜好と船のコンセプトの根本的なズレである。中国の消費者は家族向けクルーズと、デスティネーション(寄港地)に焦点を当てた短い旅程に関心がある。実際、MSCクルーズとロイヤル・カリビアン・インターナショナルは大規模な娯楽設備を備えたメガクルーズ船で中国市場への参入に成功している。思考する人のためのクルーズ(the thinking person's cruise) を標榜するヴァイキング流の、こぢんまりとした寄港地重視・成人専用・落ち着いた高級リゾート型船では、中国の消費者に選ばれなかった。実際、930名の定員に対し、82名しか乗らなかったこともある。

ヴァイキングクルーズ社に戻った後の、ヴァイキング・エデンに乗ってみたが、よい船だと思った。なぜだか相変わらず乗客は少なく、サービスの質を表すサービスレシオ(乗客数/乗員数)が1.0以下だった(この数値は小さいほど良いとされ、ラグジュアリー船では1.2、カジュアル船では3.0が標準値)。そのため、スタッフのホスピタリティがとてもよく、船室に専任バトラーがついている超高級船と比べても遜色のないサービスが受けられた。