Internet watchに10Gbpsの無線ルーターが1万5千円で買えて安い!という喜びの記事が載っていた。気持ちはわかる。私もiPhoneが他の店より3000円安く買えてうれしいとか、同じ飲み物が他のスーパーより10円安く買えてうれしいとかは思う。しかし、それがあまり意味がないことを痛感している。
私は自宅を2回購入して2回とも損をした。不動産売買の慣習を勉強せずに購入したからだ。慣習とは不動産屋の悪徳ぶりのことだ。不動産屋がどのように悪徳かを知らない人はNHKドラマの正直不動産を観よう。正直不動産の原作漫画を読んでもよい。2回の損失額を合わせると4500万円だ。スーパーで10円得をしようが、iPhoneを買うときに3000円得をしようが、4500万円の前ではどうでもよくなる。4500万円の損をしないためには、売買の前に1000時間ほど不動産の勉強をすればよかったのにそれをサボってしまった。
1000時間を不動産の勉強に割けていたなら、普段の買い物は何も考えずに欲しいものを定価で買ってよかったことになる。それも一生。どちらがストレスが少ないだろうか。どちらのタイパがよいだろうか。一生賃貸物件で暮らすつもりなら勉強の必要はないが、購入するなら勉強したほうがよい。
不動産と1桁値段は違うが車の購入も勉強したほうがよい。1桁値段が違うので100時間以上の時間をかけるのは却って損かもしれない。不動産の勉強に時間を使いたいから、車の勉強はせずに車はディーラーで定価で買うというのもひとつの考え方だ。
貯金が1億円を超えるようだと投資の勉強をするのもお得だ。しかし勉強時間と得する金額の比率は不動産の勉強には及ばない。1万時間投資の勉強をした場合と全くしない場合で、1億円を30年間運用した結果を比較するとする。した場合はしない場合に比べて5000万円利益が多い程度の結果となるだろう。もちろん個人差はある。1万時間使って5000万円得ということは時給5000円だ。世の中にはもっと時給のよい仕事がある。そういう仕事につける人は投資の勉強をしないでその仕事をした方がよい。貯金が10億円ある人なら勉強の時給は5万円になるのでしない手はない。貯金が1億円より少ない人は時給的には不利なので、投資は無視して仕事に精を出すのもひとつの考え方だろう。いつか貯金が1億円を超える日のために貯金が少ないうちから投資を勉強しておくというのもよい考え方だ。
重要なことを書き忘れた。投資の勉強には終わりがない。これまで1万時間勉強していたとしても、勉強をやめたとたんに次の日から投資のパフォーマンスは徐々に下がってゆく。相場には相場つきというものがあり、それは日々変わっていくからだ。相場つきのことを説明するには本にすると何冊も必要となるし、理解するためには高度な数学的素養も必要になるのでここでは書かないが、過去の知識はいつまでも通用しないと覚えておくとよい。
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