以前にコーヒーが健康に悪いと言われていたのは、驚くような理由があったのだ。世界大戦中にコーヒー豆の確保が難しくなったとき代用コーヒーと呼ばれる合成コーヒーが生まれた。その後戦争が終わるとコーヒー豆の流通は元に戻ったので代用コーヒーを飲む必要はなくなった。しかし、代用コーヒーを作っていた食品メーカーは売り上げが減って困った。そこで、大学教授に賄賂を渡して本物のコーヒーが健康に悪いという研究結果を発表してくれと頼んだのだ。健康に関する研究は、実験結果の評価方法をいじることでいかようにも結論を捏造することができる。特に統計学が発達してなかった昔はなおさらそれが簡単だ。コーヒーが身体に悪いという偽研究結果はまんまと世間に信じられて、それが50年近く続いた。
21世紀になって、コーヒーが健康に悪いという偽研究が否定されたのは喜ばしいが、これほどたくさんのコーヒーは健康によいという研究論文を目にすると、今度はコーヒー業者が大学教授に賄賂を渡しているのではないかと勘ぐりたくなる。
ちなみに塩が健康に悪いというのも偽研究だ。これは賄賂を渡されて行った研究ではなく、実験が未熟な研究だったというだけだが間違いは間違いだ。最近塩のとらなすぎの方が健康に悪いと言う論文が数編発表された。それらは塩悪者論文に比べるとまともな実験をしている。
統計が取られることはないだろうが、塩を摂らなかったために不健康になったり、早死にしたりした人の数はおそらく数億人単位で生じているだろう。愚かなことだ。別に最新の医学論文を読む必要はなく、自分の素直な身体感覚を信じればこんな愚かなことにはならないのに。塩が足りないと身体的にも精神的にも不調だなと思う状態になっているはずだ。なぜ自分の感じ方を認めないのか。
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