相場には「相場付き」があるので美味しい状況は長続きしないのが普通だ。昨年から米国は利下げを始め日本は利上げを始めたから、日米金利差はやがて小さくなり、今の美味しい状況はやがて消えるだろう。それは早ければ2025年だろうと予測していたのだが、どうやら違うようだ。
日本は今の0.5%から金利を上げ続けたとしてもせいぜい1%止まりだ。米国は今は4.25〜4.5%だが、2025年内は下げても3.75%までだ。その先は分からない。となると約3%の金利差は2026年以降も続く可能性が高い。
株式などのリスク資産に当てない資金は銀行預金や国債やゴールドで保管しておくのが普通だ。ゴールドは保管料が高い割に利息がつかないのであまり得ではない。私は債券はリターンが小さい割にリスクが大きい性質があるのが嫌いだ。そこで資金の保管には銀行預金を利用する。今の状況だと日本円で銀行に預けるより米ドルで銀行に預ける方がお得だ(FX会社のポジションや証券会社のMMFも含む)。米ドルで預金した場合のリスクは円高になることだ。それはどれくらいのリスクだろうか。
外国のアナリストが分析する円高リスクより、実際の円高リスクがはるかに小さいことを日本で暮らしている私は知っている。トルコで暮らす人が「トルコリラ高になるはずがない」と言い切れるのと同じだ。私は「長期的に円高になるはずがない」と言い切れる。相場だから数年の波はあるだろう。今156円のドル円が一時的に140円割れになることはあるかもしれない。しかし10年20年の長期スパンで見ると円は安い方にしか動かない。理由は日本人が甘えて働かないからだ。日本人のダメっぷりを知ると安心して円安期待をしていられる。日本人が考えを改めて真剣に働くようになる可能性が万に一つもないことは、日本で半世紀以上も暮らしてきた私にはよくわかる。この理解は肌感覚とでもいうのだろうか。外国人には分からないだろう。米国やヨーロッパの本当の理解が私にはできないこともまた真であるように。
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