2024年5月18日土曜日

スティーブ・ジョブズはPixarで顧客のレベルに合わせることを学んだのかもしれない

良いサービスや製品を作っても、顧客がその良さを理解できる能力を持っていないと売れない。経営者の頭が悪くて顧客と同程度の頭しか持ってない場合は、価値観が同じなので却ってうまくいく。経営者がずば抜けていて顧客に理解不能の良いものをつくってしまったら、それは売れない。出るのが早すぎた製品として歴史に残るだけだ。appleを追い出される前のスティーブ・ジョブズは良いものを作ってはいたが、売れるものばかりを作っていた訳ではなかった。自分が良いと信じるものを情熱のままに自分勝手に作り続けていた。そして売れずにappleを追い出された。

appleを追い出された後、ジョブズはPixarに出資してその経営に深く関わることになる。Pixarの財務責任者ローレンス・レビーの著書"PIXAR"ではジョブズが他人の意見を尊重する場面が描かれている。apple時代とはかなり違っている。その後Pixarは赤字から脱出できて今の成功につながった。

つぶれかけていたappleにジョブズが戻ってきてから、彼はiMac/iPod/iPhoneといった今のappleを代表する製品を次々に作りあげる。そしてそれらは売れてappleを立て直した。このときのジョブズは自分が良いと信じるものを作る情熱に加えて、顧客に売れるものを作るという知恵を身につけていた。それはPixar時代の経験が彼を成長させたのだと思う。

ここから話をいま話題の生成AIに移そう。生成AIは頭の良い人にとってはもう終わった過去の技術なのだが、それ以外の人には目新しいし役に立つ場合もあるしで売れる可能性がある。

生成AI生成AIと騒いでいる何千人もの経営者は技術の中身を何もわかっていない。しかし、運の良いことに彼らの頭の悪さと顧客の頭の悪さがうまくかみあって、生成AI関係のビジネスはうまくいくだろう。

ジョブズが苦労の末に得たスキル(頭の悪い顧客にものを売る技術)を頭の悪い経営者は何も努力することなく身につけている。うらやましいことだ。

生成AIの中身が本当にわかっている経営者は、私の知る限りOpenAI社のサミュエル・H・アルトマンしかいない。彼は生成AIの限界を熟知した上で、それをビジネスに活かす術を身につけている。さすがというほかない。

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