2024年5月6日月曜日

どの取引手法もリスクリワードレシオは結局同じ

商品は安く買って高く売ることで儲かる。金融商品も同じだ。普通に現物を買って普通に売っても良いが、信用取引や先物取引やオプション取引もある。裁定取引なんてのもある。金融商品も株式や債券や商品やデリバティブなどたくさんある。35年かけて一通り売り買いしてみたが、どれが有利ということはなかった。リスクが多ければ高いリワードが期待できるだけだ。悪名高い仕組み債は手数料が高いのは悪質だが、手数料が安かったら別に悪い商品ではない。オプションを使った普通のデリバティブ商品だ。

取引手法に有利不利がない以上、自分に向いている取引手法を見つけてそれを行えばよいというだけの話だ。

ここ数年、オプション取引のカバードコールというのを続けているが、あるときカバードコール取引はうねり取りと等価ということに気付いた。等価と言っているのは物理や数学で言う双対という意味だ。カバードコールでうまく儲けるためにはなるべく安いときに現物を仕入れて、なるべく高いコールオプションを売ると良い。オプション満期日に現物株の価格があまり変わっていなければオプションプレミアムの分儲かるが、現物株が大きく値下がりしたら含み損が多くなって損だし、大きく値上がりしたらもらえるはずだった値上がり益をもらえないので損だ。この損な状況を作らないために、現物株の仕入れはなるべく安いときに行いたいし、コールオプションの行使価格はそこまでは上がらないだろうという価格でそしてなるべくプレミアムが高いものを選びたい。これは現物株が安いときに買って高いときに売っていることと同じだ。つまりうねり取りだ。

カバードコール戦略では配当を別にして年に5%くらいの収益が見込めるが、現物株の株価が倍になっても収益が倍に増える訳ではない。なので成長著しい銘柄ならカバードコール戦略ではなく、普通に買って普通に売った方がよい。そうなると資金の半分はカバードコール戦略で運用して、残りの半分は株価が2倍10倍になりそうな株式に振り向けるのが良さそうに思うだろう。私もそう思ってそのようにやってみた。ところが株価が倍増するような銘柄は大きく値下がりする可能性も高く、たくさんのそういう銘柄を手掛けて損益をならすと結局カバードコール戦略の年に5%くらいの収益に落ち着いてしまう。

特別に有利な手法やポートフォリオがもしあったら、みんなそれをやって大金持ちになるはずだが、世間のみんなが大金持ちではないということはそんな手法もポートフォリオも存在しないという証明だ。

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