ユニクロ(ファーストリテイリング)は成功したビジネスだと思われているが、ビジネスとしては下策中の下策である。歴史を学んでいない。安物を多売するビジネスは全て失敗する。
日本は明治維新以降、繊維、鉄鋼、自動車、半導体を他国より安く売ることで一時的に成功したように見えたが、全て失敗して現在に至る。なぜ安物を多売するビジネスは失敗するのか。
- 敵を作る
- 企業の社員が疲弊する
の二つが理由だ。特に1.の敵を作ることで日本は失敗し続けてきた。繊維のときの敵は英国で、鉄鋼と自動車と半導体のときの敵は米国だ。単にその業界が敵に潰されるだけなら自業自得なのだが、自動車のときは関係ない事柄の条件を飲まされて、日本経済がデフレスパイラルに入るきっかけとなった。つまりトヨタや日産の自分だけが儲かればよいという欲深のせいで日本は凋落したとも言える。
2.は企業が儲からなければ社員の給与は増えず、社員の数も増えないから良くない。企業が儲からないのにたくさん品物を作ったら社員の仕事はきつくなるだけで、社員は幸福にはならない。その企業だけのことならそれでもよいが、その国の企業の多くがこの状態になると、国民の多くが疲弊して国が傾く。
では、どうすれば良いのか。答は簡単で、売れる良い品物を作ったのなら値段を上げることだ。値段を上げればたくさん売れないので敵を作らない。たくさん売れなくても値段を上げれば企業は儲かるので、そこで働く社員は幸福になる。フェラーリやロレックスやアップルのようなビジネスをすれば良い。もちろん、良い品物を作るのはとても大変だが、同じ大変なのなら、安物を大量生産するのではなく、高級品を少量生産する方の努力をした方がよい。
街のパン屋さんを眺めてみよう。安いだけのパン屋さんはどんどんつぶれているのに、ひとつ400円もするベーグル屋さんはすごく不便な場所に店を構えているのに行列ができている。そういうことだ。
安いものをたくさん売って金を儲けるという根性自体が自分だけ儲かればよいという欲深で薄汚い感じがしてそもそもよくない。自分だけがたくさん売ったら他のお店が困るのを分かってない。そういう欲深で自分勝手な連中が自滅するのは理にかなっている。神様は見ているということだ。
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