2023年4月1日土曜日

医師は不勉強&視野狭窄がけっこういる

的外れな治療と投薬をしている医師がちらほらいる。ごく普通の病気なら大丈夫なのだが、症状は普通の病気と同じだが、原因が他にある場合に誤診をする。理由はふたつある。
  1. 他科の知識がない。あっても自分の分野だけで解決しようとする。
  2. 最新研究を勉強していない。
1.は医師だけでなく科学全てで言える。デカルトの方法序説が科学全体へ影響を与えているからだ。方法序説は以下のa~dに集約されるが、問題なのはbの部分に分割せよだ。全体を部分に分割して考えることを推奨しているが、取り扱う対象が複雑系の場合はこれは間違いである。そして人体は複雑系だ。

a. 私が明証的に真理であると認めるものでなければ、いかなる事柄でもこれを真なりとして認めないこと
b. 検討しようとする難問をよりよく理解するために、多数の小部分に分割すること
c. もっとも単純なものからもっとも複雑なものの認識へと至り、先後のない事物の間に秩序を仮定すること
d. 最後に完全な列挙と、広範な再検討をすること

 2.の最新研究を勉強しないことも医師に限らない。日本に限ったことでもない。これまで正しいと思われていたことが新しい研究により否定されることはよくある。だから、常に新しい研究に目を配っていないと間違いを犯す。これは医学にとどまらず、すべての学問、すべての社会生活で言えることだ。古い考えに凝り固まっている人が愚かなのは、当たり前だ。

ここからは最近経験した例だが、特殊なことなので興味のない人は読み飛ばしてよい。

ある人が平らな場所でも転ぶようになった。転ぶ頻度が増えていき、2年後にはまったく歩けなくなった。2本脚で立って静止していようとしても転ぶ。
大学病院を受診したが、バランスがとれなくなったことが問題だから最初は耳鼻科で調べた。しかし三半規管をはじめ耳には異常はなかった。そこで脳を調べたが、現在の検査技術では異常はなかった。原因不明となった。今はリハビリをしているが、症状はまったく改善しない。
私は直感で脚の感覚が脳に正しく伝わっていないからと思った。試しに患者に椅子に座って脚を動かしてみろと言ったら自由に動かせた。本人はそれをやろうとも思ってなかったらしいので、脚が自由に動くことに本人も納得しなかったくらいだ。脳から脚の筋肉への信号伝達と脚の筋肉そのものは正常なのだ。脚の裏の加重を感じる器官から脳への信号が正しく伝わっていない。途中の伝達経路がおかしいのかもしれないし、信号を受け取る脳がおかしいのかもしれない。いずれにしてもこれは神経や脳の病気だ。脚の筋肉を鍛えても意味がない。脚は普通に動くのだ。リハビリしても治らない。
神経と脳の病気として調べると、神経の信号伝達は正常だった。ならば脳が原因だ。脳を調べてもパーキンソン病ではない。
大脳ではなく、小脳の異常と思われるがまだ証拠はない。患者は高齢なので脳が加齢により劣化するのは不思議ではない。大脳が劣化すれば認知症だが、小脳が劣化すればこのような症状が出てくるのではないか。
最近、患者は過活動膀胱によるひどい頻尿(夜間に5回以上)を訴える、実際に失禁している。これも膀胱からの信号がうまく脳に伝わっていないことで説明がつく。これも原因究明のヒントになると思うが、主治医は気づいていない。
私から主治医へ情報を提供したが、治療方針が変わることもなく脚を動かすリハビリを続けている。
とても残念な状況だ。

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