失敗の本質で指摘された過ちの要因は戦後も改善されることはなく、現代社会の隅々にしみ込んでいる。どうも日本民族は失敗を認めて改善するつもりが全くないらしい。今の日本社会の失敗をいちいち挙げていけば電話帳のような書類になる。
その中でも末期的だと思うのが、税金のバラマキだ。後世に「シン・失敗の本質」みたいな書籍が出版されたら、この失敗を指摘するだろう。戦時中と違うのは、この失敗はかなりの国民がリアルタイムに失敗だと認識しているということだ。なのに改善される気配がない。なぜか。
税金のバラマキは選挙の買収と等しい。バラマキの金を受け取る有権者は、金をばらまく政治家に票を入れる。彼らの利害は一致している。彼らの癒着を引きはがすことは難しい。癒着を糾弾する人がいたら、その人にも金をばらまいて仲間に引き入れる。それを繰り返して今では有権者の過半数が仲間になった。こうなるともう選挙でバラマキを止めることはできない。
税金を払うのがバカらしくなった人は少しずつ国外に脱出している。仕方がないだろう。
未来の亡国は決定的とは言え、他国の干渉がなければ亡国はゆっくり進む。シリアのようなひどい状況になるには100年以上かかるだろう。国全体がゆでガエル状態だ。
これは日本だけの状況ではなく、世界的な傾向だ。理由は、社会特に経済が複雑化して、有権者ひとりひとりの頭脳では正しい方向を選べなくなっているからだ。正しい方向を選べない有権者の意見を合成しても正しい方向にはならない。今は日本が先頭を切って亡国へ走っているが、一人一票の選挙を行う民主主義国家は、いずれすべて亡国の道をたどる。
理想的には有権者の教育をしっかり行えば正しい方向を選べるはずだが、社会が複雑化して難しくなることと、有権者の教育との競争になるので、教育が息切れしたらすぐに理想状態から外れる。一度外れたらまず回復できない。
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