短期的には市場参加者の心理の勢いで130円割れの円高になる可能性はあるにはある。しかし10年20年の長期スパンで考えたら150円どころか200円、300円の円安になると考えた方が自然だ。今たくさんお金を持っている人が、資産を増やしたり保全したりしたいと思ったら米国と日本のどちらに投資したいと思うだろうか。経済が発展するのはどちらだろうか。人口が減っている日本、イノベーションがおきにくい日本、国民を平等に貧しくしようとする政治が好まれる日本の方が経済が発展すると思う人はごく少数だろう。普通なら米国に投資する。米国の企業に投資したり、米国債を買ったりするだろう。そのとき日本円しか持っていなければ日本円を米ドルに取り換える。ドルを買うのだから、ドル高円安になる。
普通は経済が弱い国の通貨は弱く(安く)なる。日本は対外純資産がとても多いので通貨安にはならず大丈夫だとされていたが、その資産も徐々に減っている。いつまでも大丈夫ではない。
米国の方が日本より経済発展するだろうというのは間違いないが、景気には波がある。ときどき大恐慌やリーマンショックのような暴落がある。米国株は現在PER的にかなり危ういところにある。暴落があっても不思議ではない。20年30年という単位で保有するなら、心配する必要はないが、10年くらいのスパンで考えるなら、いますぐ米国株をたくさん買えばいいという訳でもないところが難しい。しかしこの先ずっと円高になるなんてのをあてにして投資するのはおめでたすぎる。
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