マウスが壊れた。ほとんどのポインティング操作はケンジントンのトラックボールで行うのだが、図を描くときだけはマウスの方が効率がよい。新しいマウスが必要だ。私の場合、トラックボールほどのこだわりはないので2000円クラスで十分だ。予算責任者に購入をメールで伺うと即OKをくれた。しかし、実は買うのが面倒だ。自分で業者に見積もり取って、しかも合い見積もり必須。注文書を作ってFAX(!)送付。品物が届いたら検収伝票作って、担当者に品物見せて検収してもらって、検収書類を契約担当へ送る。ざっと見積もって総処理時間は2時間くらいか。私の時給を考えると会社としては損害だ。マウス買うのに2時間かかるなら、俺がポケットマネーですぐに買ってやるから、その時間きりきり働けと社長は言いたいだろう。
実は昔はこうではなかった。購入担当の人がいて、その人に「マウス買って」と告げるだけでよかった。今みたいになったのは15年くらい前だ。経費削減のため購入担当の人を解雇した。そして購入を社員各自が行うようになった。確かに購入担当の人の人件費は削減できた。しかし、社員が無駄にする時間とその人件費は、削減できた人件費の何千倍にもなった。会社全体では生産性が落ちた。なんとバカなことをしたものだ。こんなことを業務改善だと本気で思っているところが事務屋のバカなところだ。大局がみえてない。会社経営のなんたるかが分かっていない。
私は折を見て今のやり方は却って損だと進言はしているが、元に戻る様子はない。幸い私は社長ではないので、それほど会社経営に責任を感じていない。放っておいてもストレスではない。でも伝票作るのはストレスなので、アマゾンで1380円送料込みのマウスをポチって済ませた。総時間30秒なり。次の日届いた。逆なら問題になるかもしれないが、会社に私物のマウスを持ち込んでも誰も困らない。
部下に購入を命令する人はほぼいない。そんな仕事を部下に指示するのは失礼だと分かっている人が多い。部長の方が平社員よりも時給は高いのだから、時給のことだけ考えると部長は平社員に購入させればよいとなる。時給的にはそうだとしても平社員に命令する気にはならないのがまともな人の感覚だ。こんな機微も分からないのがバカ事務屋。
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