2022年10月17日月曜日

マイナンバーカード強制に反対する愚民をみて民主主義の限界を思う

たくさんの企業に思いっきり個人情報を渡しているくせに、個人情報うんぬんでマイナンバーカードに反対する頭の悪い人。年寄りは権利だけ主張すればよく義務は免除されるものと勘違いしてマイナンバーカードを拒否する人。などがいる。彼らの愚かさにはあきれるが、マイナンバーカードが普及しないことによる行政コストの増加は、私的には許容範囲なので腹は立たない。

それよりも、大きな経済問題が日本にはある。
  • 少子化による人口減少で日本経済が衰退すること
  • 日本人の賃金が安くなることで世界の人々から安い奴隷として便利に使われること
  • 少子高齢化で年金制度や医療保険制度が立ちいかなくなること
など。これらの問題も「別に日本人だけ特別扱いしなくてもいいよ。自分は世界市民の一人だし。」と思えば腹も立たない。私は「こんなこともあろうかと準備しておきました。」で終わりだ。

不思議なのは、日本経済の衰退により衣食住に困るようになる人には重要な問題だろうに、彼らはなぜこれまで何もしようとしなかったのかだ。マイナンバーカードのような些末な問題の議論に時間を浪費するくらいなら、なぜもっと重要な経済問題を考えないのか。

ソ連や中国のような強権国家なら、個人がいくら行動してもかえって身を滅ぼすことになりかねないので何もしないのは分からんでもない。それにくらべて日本は民主主義国家だ。自由選挙もある。言論の自由もある。国民の意思が政策に反映できる仕組みなのに、日本国民はなぜ何も考えず何もしないのだろうか。自分で不幸をわざわざ選んでいる連中の生態は不思議だ。バカが頭使わず努力しないで後で不幸になっても自業自得(アリとキリギリスを読め)なので私の知ったことではないでおおむね済むのだが、就職氷河期の人の一部(全員ではない)は本人の責任より社会の責任が大きいのでバカの自業自得で済ませられない部分はある。社会の未来を考えるのは大人の責任だろう。何ら責任のない子供が強制的に不幸になるのは放っておけない。子供を大事に思うのは生物として当然のことだ。

20世紀以降の経済は複雑さが増して、どんな天才であっても先行きを予測して完璧に備えることが不可能になってしまった。経済に基づく判断が多い政治も同じ困難さがある。この複雑系の社会で、どの政治家に投票すれば未来が良くなるかを有権者が正しく判断することができるだろうか。まずできない。自由選挙による民主主義ではこの問題が永遠につきまとう。有権者の方が選ばれる政治家よりも頭が良くなければ、民主主義は正しく機能しないのだ。

そんなバカなと思う人はチームで行う活動を思い浮かべるとよい。チームの個々のメンバーに何の役割をさせるかという判断をする人、企業であれば社長だし、スポーツチームであれば監督だ、はチームの中で最も頭のよい人が担当するとうまく行く。これを選挙に当てはめると、政治家は選手であり有権者は監督だ。政治家を選ぶ有権者の方が、選ばれる政治家より頭が良くないとうまく行かないということになる。

だから日本の有権者がまともな選択をできないのも無理もないと言える。そうは言っても、北欧の有権者に比べると日本の有権者はバカすぎだろうとは思う。北欧がうまく行っている理由は数十年前に教育改革を行ったからだ。有権者の頭を良くする以外に民主主義を生かす道はないのだとしたら、教育に力を入れるのは当然だ。

チャーチルの名言「民主主義は最悪の政治形態といわれてきた。他に試みられたあらゆる形態を除けば。」をくつがえす新しい政治形態を発明したいものだ。検討は着々と進んでいる。完成にはまだ数十年以上かかる予定だ。それまでは教育に注力するしか道はない。ごく珍しい例外を除き老人は社会に不要なのだから、老人に費やしていた費用を子供のために使えば教育改革ひいては経済改革、政治改革の最短経路となるだろう。

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