2022年9月17日土曜日

改革が頓挫する理由を実感できた

書籍「失敗の本質」で記述されているように、日本人は失敗を認めない。失敗をなかったことにするから反省しないし、改善もしない。それでは進歩するはずがない。
私の所属する会社も長いこと失敗を認めないよくある凡庸な会社だった。ところが数年前に社長になった人が立派な人で社内改革を断行した。今も続けている。その改革を経験する中で、日本で改革が進まないひとつの理由を知って愕然とした。改革を妨げる性質は、そんなものとは縁もゆかりもないと思っていた私の中にもあったのだ。
社内改革のひとつで社内システムの刷新を行った。効率化のためだ。そこで社長が立派だったのは、刷新後2年ほど新システムを使い続けた結果、効率がよくないと判断して別のシステムに再刷新を行ったことだ。失敗は失敗と認めて速やかに改善する。これができるのは素晴らしい。
ところが、社員からは「使い慣れないシステムにやっと慣れたのにまた変えるのか。前のままでよかった。」という声が上がった。実は私もちょっぴりそう思った。これが改革を妨げる理由のひとつと気付いた。たとえダメなものでも変えたくない性質が誰にもあるのだ。上に立つ者は、これらの声に負けることなく改革を断行する胆力が必要だ。幸い今の社長にはそれがある。翻って今の日本の政治や役所や企業はどうだろうか。9割方ダメトップばかりだ。

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