年金や医療費などの社会保障費は約120兆円。このうち85兆円は国民が支払う年金と健康保険料で賄われる。足りない35兆円が上記の100兆円の国家予算から支払われる。
この数字を見て思うのは「社会保障費は意外と自給自足しているな」ということだ。実に85兆円もの金額を毎年国民が税金以外で負担している。支出の120兆円の無駄をなくせば85兆円で足りるようになり、税金で補填しなくてもよくなるのではないか。
120兆円の支出の内訳を見ると、年金が55兆円、医療が40兆円、福祉が25兆円だ。22年前の2000年では年金が40兆円、医療が25兆円、福祉が10兆円で合計75兆円だった。2000年の状態まで支出を減らすと黒字に転換する。
とはいえ年金はあまり減らせない。もらいすぎている人(毎月20万円以上もらい、なおかつ納めた額以上もらっている人を指す)は減額すべきだが、それで節約できる金額は高々数兆円だろう。
福祉もたくさん減らすことはできない。減らしてよいのは日本国籍を持たない人への生活保護費くらいか。日本へ税金を払ってこなかったのに生活保護費を受け取るのは詐欺行為だ。しかし、これをなくしても節約できる金額は高々数兆円だろう。
おおいに減らすことができるのは医療費だ。おそらく今の40兆円を10兆円くらいには圧縮できる。これをすると医療関係者と製薬会社が打撃を受けるがしかたない。方法は簡単で、病院で支払う医療費の自己負担割合を幼児は無料、20歳以下は1割、労働世代は3割、高齢者は10割とする。これで高齢者が病院へ行く回数が減る。しかもやってみれば分かるが、こうすることによって高齢者の健康が増進され、寿命も健康寿命も伸びるはずだ。無駄な診療と検査と投薬でどれほど高齢者の寿命を縮めているか。それが浮き彫りになるだろう。
これをやっても年金や健康保険料を支払ってくれる労働者の数が少子化によって徐々に減るから、社会保障費の収支は徐々には悪化する。しかし、今のようなデタラメな無駄遣い状況よりはずっとマシだろうし、少子高齢化の「高齢化」の害はずいぶん取り除ける。
そういえば昔「高齢者の医療費を無料化したら、無駄な診療と投薬で高齢者が早めに死ぬから年金問題が少しはマシになる」と書いたことがあった。同じ理屈だ。
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