2021年1月5日火曜日

新型コロナのサイトカインストームの謎

新型コロナウィルスは毒性は低い。ウィルスの毒で死ぬ人はあまりいない。死ぬ人の多くはサイトカインストームによるものだと去年の夏ごろから報告されていた。サイトカインは免疫細胞を活躍させるための物質だ。サイトカインを受け取るとヘルパーT細胞がキラーT細胞を出動させウィルスや病原菌と戦わせる。サイトカインは出過ぎると健康な細胞に炎症を起こしてしまい、その度が過ぎるとサイトカインストームとなり、人間は死んでしまう。自分で自分を攻撃するので自殺みたいなものだ。インフルエンザのような他のウィルスでもサイトカインストームは起きるのだが、新型コロナではそれが特に起きやすい。人間にはレギュラトリーT細胞というものがあり、サイトカインが出過ぎるとそれを抑える働きをする。そのおかげでサイトカインストームから免れている。新型コロナはレギュラトリーT細胞を減少させる働きがあるようだ(これはまだ仮説段階)。新型コロナはT細胞全般を減少させるのだが、特に司令官であるヘルパーT細胞と前述のレギュラトリーT細胞を強く減少させる。
不思議なのは人間を殺したいなら、自らの毒性をSARSやMERSみたいに強くすれば良いのに、なぜわざわざレギュラトリーT細胞を減らすみたいなまわりくどいやり方をするのかだ。その理由はサイトカインが増えても若い人はサイトカインストームにはなりにくいことにあるのではないか。ウィルスが毒性を強くすれば、老若男女問わずみんな同じように死ぬ。新型コロナウィルスがわざわざレギュラトリーT細胞を減らすなんてまわりくどい働き方をするのは若い人を殺さないためだ。これには悪意より善意を感じる。私は神を信じていないが、やはり新型コロナウィルスは神のウィルスあるいは地球のウィルスと呼ぶしかないように思う。

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