豹やシマウマの模様は迷彩のためだろう。ホッキョクグマが白いのは雪景色に紛れて獲物を待ち伏せするためだろう。彼らの色には合理的な進化の理由がある。しかしジャイアントパンダのあの白黒模様は何だ。目の周りと耳と手足だけ黒い。迷彩というには柄が荒すぎる。そもそも普通の熊みたいに褐色一色の方が森や竹やぶではよほど目立たない。パンダがあのような色分けになる進化の理由が見当たらない。
ある暇人が画像処理を使ってパンダの白黒模様を取った画像をネットに投稿していた。白黒模様のなくなったパンダはとても間抜けな顔をしていた。日本のうだつの上がらない中年のおじさんにそっくりだった。ヒグマの精悍さもツキノワグマの愛嬌もない。一言でいえば貧相で見っともない(まあ人間の美観基準だが)。
で、妻が大胆な仮説を立てた。パンダの白黒模様は大昔に地球に修学旅行に来た宇宙人の子供が付けたのではないかと。あまりに貧相で可哀そうだから色を付けてあげたのだろうと。宇宙人には遺伝子操作を簡単に行う技術があったのだろう。大人の宇宙人ならもうちょっと複雑な模様にしただろう。だから小学生くらいの宇宙人がぬり絵感覚で色を付けたのではないか。なるほど、それならあの単純な模様も分かる。目の周りが黒くなったパンダはけっこう可愛い。アドベンチャーワールドや上野動物園でパンダを見て楽しむ人は宇宙人の子供に感謝すべきだろう。
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