2020年12月24日木曜日

ロジャー・ペンローズ氏ついにノーベル賞を受賞

数学者のロジャー・ペンローズ博士が今年のノーベル物理学賞を受賞した。ブラックホールの研究が認められたのだが、本当はもっと早くもえらてよかった。もっと早かったなら、共同研究者の故スティーブン・ホーキング博士も同時受賞できていたのにと残念でならない。
ペンローズ博士はブラックホールの研究なら文句のない成果を上げていて、それだけならあっさりノーベル賞をもらっていたと思う。しかし著書の「皇帝の新しい心」で、脳内の処理と量子力学を結び付けた仮説を示してしまった。私が最初に読んだペンローズ博士の著作がこの本だ。この本では神経細胞にある微小管で量子論的動作が起こっていると述べている。これがトンデモ理論だと周りに思われて(微小管なるものが脳の解剖で発見されていないこと、生物の細胞サイズでは量子論的動作が起きるには大きすぎることから、それは当然の反応だ)、そのためにノーベル賞がもらえないと思われていた。時間が経ってどうやらその辺りはノーベル賞選考委員に無視されるようになったみたいで、やっと今年にノーベル賞がもらえた。変なことを口走っていても、ちゃんとした業績さえあればノーベル賞はもらえるという最初の前例を作ってくれた。
私は微小管は信じていないが、脳内の情報処理に量子力学が関わっていることは信じていて、高次元空間へのアクセスは機械では無理で、脳を通してしか力を及ぼせないなんてことを夢想している。似たような与太話を、ノーベル賞をもらうような科学者が言っているというのは心強い。

0 件のコメント:

コメントを投稿