2020年11月25日水曜日

トクヴィル アメリカのデモクラシー

「アメリカのデモクラシー」を読書中。1835年の本だ。著者のトクヴィルさんはフランス人。とても合点がいった。「アメリカ人は人種、階級を問わず、合理的な判断で意見が一致する性質がある」との観察に衝撃を受けた。ああ、第二次大戦で負ける訳だ。日本が負けたのは物量のせいだと言う人もいるが、同じ生産力を持っていたとしても負けていた。ミッドウェイ海戦がその証明だ。他にも飛行機の武装が7.7mm/12.7mm/20mmと機種によって違い、同じ12.7mm砲弾でも海軍と陸軍で互換性がない日本機。対してアメリカ軍は陸軍も海軍も同じブローニングの12.7mm機銃で統一していた。物量があるアメリカでも節約に工夫しているのに、日本のやりようはバカとしか思えない。電探の開発も「電波を発射すると敵に発見されるからダメだ」とか言って重要視しなかった。暗号技術も偵察技術も諜報活動も手を抜いた。これで日本が負けなかったら、その方がどうかしている。二等兵でも分かるような戦略を、軍上層部が理解できていなかった。要するに日本人は頭が悪いから負けたのだ。これでは黄色い猿と蔑視されても反論できない。

日本人のバカは戦後になってもあまり変わっていないが、アメリカ人は大きく変わった。第二次大戦以前の合理的な判断力を現在のアメリカ人は必ずしも持っていない。前回の大統領選でトランプが当選したことや、今回でも7000万票もトランプに入ったことからそれが分かる。あの国もそう長くはないかもしれない。

架空戦記も最近はリアリティを増している。未来人が未来技術や情報を第二次大戦中の日本軍人に教えても彼らは信用しないのだ。ミッドウェイで敵空母の位置を教えても、そちらへ偵察機を飛ばすことをせず、史実通りに負けると言った内容になっている。読んでいてストレスがたまるが、日本軍人のバカさ加減を正確に記述するとこういう内容にせざるを得ないのだろう。

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