2020年11月20日金曜日

誰も親には恵まれない理由

大人になってから「自分の両親がもうちょっと頭が良ければ、マシな助言が受けられて、もっと一直線に成功へ向かえたのに。ずいぶん回り道をしたものだ。賢い親を持った人がうらやましい。」と思っていた。ところが、年をとってみてそれはないものねだりだったことに気付いた。子供を産み育てるときの親の年齢は30~40歳だ。その年齢の自分のことを思い出すに、子供に確からしい指針を与えるほどには賢くなかったことに気付く。歴史と物理数学を学んで、まあまともに政治や経済を論じることができるようになったのは50歳過ぎだ。後で賢くなる人と言えども若いときから賢いとは言えない。しかし子供は若いときに育てる。親が子供に十分な助言ができないのは当たり前だったのだ。

よくよく回りを見てみると、まともな言動をしているいわゆる立派な人の子供がみんなちゃんとした大人になっているかというと、全然そんなことはない。後から立派になる人でも自分の子供をうまく育てられるとは限らない。親の賢さは子供の利点になるとは限らない。

0 件のコメント:

コメントを投稿