2020年11月23日月曜日

5Gより汎用人工知能が重要

4Gだ5Gだ、未来は6Gだと騒いでいる連中がいるが、本当に5Gが必要なのか。4Gで十分なことが分からないのか。人によっては(私もその中のひとりだが)3Gでも十分だ。3G/4G/5Gの中身が分からない連中が騒いでいるだけだ。5Gの開発が必要な理由があるとしたら、それは資本主義だけだ。資本主義では投資と消費のサイクルが途切れたら破綻をまねく。そのため、無駄だと分かっていても投資や消費をしなければならない。必要があれば何の役にも立たないピラミッドを作らなければならないかもしれない。5Gもピラミッドみたいなものだ。無くても誰も困らない。

5Gよりも重要な技術は汎用人工知能(AGI)だ。ディープラーニングがAIだと思っている連中には想像もつかない利点がAGIにはある。ディープラーニングは機械の性能を上げるだけだが、AGIは経済と政治を改革する可能性がある。戦争だってなくなるかもしれない。しかし、AGIを開発している組織は少ない。世界全体で十数社しかない(社と書いているように全部が民間組織なのがまた不思議だ)。もちろんその中にはgoogleも含まれている。日本ではWBAIという組織が唯一AGIを開発しているが、活動を始めて5年になるのに目立った成果がでないせいか活動が下火になっている。スポンサーも5社しかなく(トヨタとパナと東芝が入っているのが救いだが)先行きが危ぶまれる。AGIを完成させるには10年スパンの長い期間とお金が必要だ。本来なら国策で進めるべきだが、それに気付いている国はない。アメリカは気付いていてこっそりやっているかもしれないが、まだ表面には出てきていない。日本がAGIの研究に本腰を入れれば世界に先駆けることができるかもしれないが、その気運がないのが残念でならない。

実は今はAGI研究者にとってはチャンスなのだ。AIの研究は何度もあった冬の時代を潜り抜けて、地道に続けられてきた。AGIの基礎研究も2000年代、2010年代も着々と進んでいた。ところが2012年にHinton教授のディープラーニングが突然評判になったことから、AI系の研究者はのきなみディープラーニングの応用研究へ舵を切り替えた。同時にAGIの基礎研究をする研究者が減少した。今現在はライバルが少ないチャンスと言える。今、AGIの研究にリソースを割くことができた者が未来の成功者になる。せっかくのチャンスを生かすことができないのは残念極まりない。近視眼的にしかモノを考えられない連中をつきはなすことができる千載一遇のチャンスなのだ。

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