しかし、変わったところが2点あってそれが悲しい。
まず操作スイッチが冷蔵庫内に移ってしまった。冷蔵庫や冷凍庫やチルド室の温度調整をしようと思ったらドアを開けなくてはならない。操作中に冷気が逃げる。ありえない設計だ。子供の誤操作防止のために内部に移したのかと思ったが、操作スイッチは床から120cmの高さにあり、幼児では手が届かない。必要ならスイッチ位置はもっと高く160cmの位置にすることもできる。子供に触らせないためなら高くするだけで十分なはずだ。操作スイッチを内部にすることでコストダウンになるとは思えないし、庫内に移した理由がわからない。スイッチを庫内に移したことをカバーするためか、無線LAN機能がついてスマホで操作できるようにはなっている。スマホで操作すればドアを開けずに操作できるが、無線LAN回路のコストとソフトウェアの開発費を考えると無駄をしているように思う。
鋼のプレスで作ったドアヒンジが外から見える。前の機種のドアヒンジは見えない構造になっていた。このヒンジの安物感がすごい。プレスで曲げて90度の角度を出している。これでよく精度が出るものだと思う。ベアリングを除けば部品代は50円くらいか。何万回も開け閉めするドアのヒンジなのだから普通は削り出しか鍛造で作るでしょと思う。あとヒンジの表面加工をしていない。触って手を怪我しないのであれば、表面がざらざらでも見た目だけの問題ではあるが、28万円の冷蔵庫なのだからあと200円よけいにコストをかけて磨いてもよいのではないかと思う。今回ヒンジを見えるようにしたのはメンテのときに簡単にアクセスできるようにするためかもと思ったが、前の機種は15年間使ってヒンジの不具合は出なかった。メンテのために頻繁に触るところとも思えない。
不満ではないが不思議だったのが消費電力はそれほど減っていないことだ。NR-F455Tは270kWh(年間)で、NR-F50HY2は266kWh(年間)でほぼ同じだ。15年も経っているのに省エネ性能がさほど増していないのは意外だった。NR-F50HY2は2025年発売の機種の中では省エネ性能が高い方なのに。冷蔵庫やエアコンは新しい機種の方が省エネなので買い換えると電気代がお得ですよという話はよく聞くが、今回は違った。新しい方が省エネになると言い切れるのは白熱電球からLED照明に買い換える場合と、ブラウン管のテレビから液晶のテレビに買い換える場合だけで、その他の製品ではケースバイケースとなるようだ。
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