2024年3月25日月曜日

なぜ高齢者は学ぶことを放棄して平気なのか(平気なのは日本人だけかも)

90歳の母親が「テレビがつかない」と電話で聞いてきた。リモコンの電池切れか、テレビの主電源スイッチが切れているか、電源ケーブルが抜けているか、電源ケーブルの途中にあるスイッチ付きテーブルタップのスイッチがオフ側になっているかのどれかが原因だ。後にテーブルタップのスイッチがオフになっていたことが原因だったと判明した。

母親は「電源ケーブル」「テーブルタップ」「ACアウトレット」の言葉の意味を知らない。言葉の意味を知らないこと自体は悪いこととは思わない。わからない言葉があるのは誰にとっても普通のことだ。母親がこの言葉がわからないと事前に知っていたので、「テレビから出ている線」「線の途中にある箱」「壁にある差し込む穴」の言葉で説明した。テレビから出ている線は電源ケーブルとアンテナケーブルの2種類があるので、それは平たい線と丸い線で区別した。

リモコンの電池は最近交換したばかりなのは知っていたし、アンテナケーブルは事故でない限り抜けるはずはないので、電源ケーブルをつなげたテーブルタップのスイッチが原因だろうとは察しはついていた。そこで「テレビから出ている平たい線を辿っていって壁までいってみて」「線の途中の箱にスイッチがあったら押してみて」と説明した。しかし、線を辿るのは難しいから嫌だと言う。母親のテレビはテーブルの上に置いてあって、電源ケーブルは家具に隠されることなく床をつたって壁のACアウトレットにつながっている。見ればわかるはずだ。しかし母親は自分にはわからないと思い込んでいる。簡単だからと数分私が説得したが、母親は動かなかった。掃除機をかけるときはケーブルがはっている床の辺りを動き回ることができるのに、なぜそこへ見にいかないのか?私はしかたなく諦めた。

電気屋さんを呼んでテーブルタップのスイッチをオンにしてもらったと後で聞いた。

なぜわかりもしないのにスイッチ付きのテーブルタップを使っているのかがそもそもの問題なのだが、これは死んだ父親の愚かな考え方のせいだ。テレビの主電源をテーブルタップスイッチで毎回切っても節約できる電気代は年間で数十円程度なのに、わざわざ1000円以上高いスイッチ付きのテーブルタップを買ってとりつけたのだ。これでは10年たっても元がとれない上に、テレビをつけるときに毎回不便だ。父親が死んだときにこれをスイッチなしのテーブルタップに変えておけばよかったのだが、そのために新たにテーブルタップを買うのももったいないのでそのままにしておいたのがまずかった。テレビの電源ケーブルを直接壁のACアウトレットに刺したかったが、これは長さが足りずにできなかった。

そして根本的な問題は、母親の「自分にはわからないはずだ」「分からないのがあたりまえだ」という考え方だ。私の説明なら幼稚園児でもわかったはずだ。幼稚園児なら普通に線を辿っていける。そのあとで「なぜ線があるの?」「なぜ線は壁にささっているの?」「壁から何が出るの?」とか私にも予想がつかない質問をいろいろくりだしてきただろうと思う。私はそういう質問に工夫しながら答えるのは好きなので喜んで答える。質問には何時間でも付き合う。赤ん坊や幼稚園児にある「なぜ?」「知りたい」という人間の根源的な探究心がなぜ母親から失われているのだろうか。しかもその異常な状態を自ら肯定しているのはなぜだろうか。これが40歳以下の若者ならゆとり教育が原因だろうと思うが、母親は90歳なのでゆとり教育は受けていない。私が「日本人はバカだからそのうち国は滅びる」と言っている根本理由がここにある。

世界を旅すると日本人くらいバカな人間は珍しいことがわかる。教育制度が十分でない国でも日本人ほどのバカはなかなかいない。理由はわかる。たいていの国はバカだと生きていけないからだ。生きるためには考えて行動して常にジタバタしないといけない。その考えが稚拙であっても何も考えない日本人よりはよほどマシだ。稚拙であっても考え続ければやがて日本人よりは賢くなる。生きるのに厳しい社会ほど考えることを必要とする。考え続ければ賢くなる。

特殊詐欺は日本以外ではあまり話題にならない。日本以外で特殊詐欺を行っても割に合わないからだ。普通の国では特殊詐欺に騙されるような人間は大金を持っていない。騙される人間が不相応の大金を持っているのは高齢者だけ党員扱い共産主義の日本ならではの現象だ。この辺りは南ヨーロッパもかなり日本に似ているが、日本ほどひどくはない。

若い人が全員脱北すれば面白いのに。彼らが共産党へ党費(年金)を納めなくなると私の年金がもらえなくなるがべつにかまわない。お祝い金として献上しよう。

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