2023年8月7日月曜日

華氏温度という謎単位が生まれたのは毒キノコのせい

温度表示は絶対温度と摂氏温度(セルシウス)と華氏温度(ファーレンハイト)がある。日本では摂氏温度が親しまれているせいか、華氏温度を妙に感じる。絶対温度と摂氏温度の1度の大きさは同じだが、華氏温度は違うのも違和感を感じる理由だ。

華氏温度はガブリエル・ファーレンハイトが1724年に提案した。摂氏温度はアンデルス・セルシウスが1742年に提案した。ふたつの温度の提案は18年しか違わない。時期的に近い。

華氏温度の定義はそれを知るとトンデモだと思える。華氏0度は、当時人工的に作り得た最も低い温度である-17.8℃(氷に塩を振りかけたのかな)であり、華氏100度はファーレンハイト博士の体温である37.8℃(博士の体温は高いな)である。おいおい、自分の体温で物理単位を決めるなよと突っ込みたい。

1742年にセルシウスにより提案された摂氏温度の定義は水が(大気圧で)沸騰する温度が0度で、凍る温度が100度だった。今とは逆だ。その2年後の1744年にセルシウスは亡くなった。今の定義である氷が0度で沸騰温度が100度に改められたのは、セルシウスが亡くなった直後である1744年という説と、1752年であるという説がある。

ファーレンハイト博士が1724年に華氏温度なんてのを提案しなかったら、18年後にはセルシウスが摂氏温度を提案していたので、それで世界は統一されていたはずだ。

ファーレンハイトは商人の息子としてポーランド・リトアニア共和国に生まれた。順当に行けば親の仕事を継いで商人になったはずだ。ところが、両親が毒キノコを食べて死んでしまった。彼が15歳のときだ。そのときアムステルダムに移った。そこで最初は商業を学んだのが、やがて物理学に興味を持ち物理学者になった。つまり、両親が毒キノコを食べなければ彼は物理学者になることはなく、華氏温度は生まれなかった。おのれ毒キノコめ、面倒なことを起こしやがって。

0 件のコメント:

コメントを投稿