2023年3月19日日曜日

鍵配送問題の解決が望まれる

私も含め家族全員に同じ内容のSMSが届いた。クリックすべきURLがダイナミックDNSアドレスなのでインチキと分かる。詐欺なのはバレバレとは言え、これを1億人へ送ったらクリックする人が1万人くらいはいても不思議ではない。

詐欺メール問題を解決する最も直接的な方法が、差出人が真正であることを電子的証明書で保証する方法だ。公開鍵暗号の応用だ。この方法は簡単に実装できるので、私たちが使っているPCや携帯端末に簡単に導入できる。ところがほぼ使われていない。なぜか。

鍵配送問題が解決できていないからだ。差出人のものであると信用できる鍵を、各ユーザーに送らなければならないのだが、手渡し以外の確実な方法がない。電子的に鍵を送る(あるいは周知する)とすると、どこかに穴が生じて偽の鍵が届くという悪意の攻撃を防げない。

私たちがメールを受け取りたい差出人(企業や知り合い)は軽く1万はある。その1万の差出人がメールを利用する何十億人に鍵を届けないといけない。それが手渡し(実際は紙の郵便だろうが)でしか実行できないとなったら、そのメール保証サービスは普及するだろうか。まず無理だ。

鍵配送問題は公開鍵暗号が発明されてしばらくした1970年代からよく研究されてきたが、未だに経済的に実行可能な解がない。相対性理論と量子論の統一ほど難しくはないが、人類が解くべき問題のひとつだ。これが解ければ今流行りの詐欺メールもなくなるだろう。

と言いたいところだが、メール受信者の知性が足りない場合、詐欺のチャンスはなくならない。これは技術論ではなくて、人としてどう生きるべきかの哲学の問題なので、他人にはどうしようもない。

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