最初に大和ネクスト銀行の入出金明細を見たとき、私はぎょっとした。見たい情報がないからだ。一瞬の後、左端の日付が古い順に並んでいるのに気づいて、大和ネクスト銀行のシステムがおかしいことが分かった。それ以降は下の方へスクロールするのが面倒だが、大和ネクスト銀行のシステムも何とか使えている。
妻が大和ネクスト銀行の普通預金の入出金明細を見たときも、見たい情報がないのに私と同様に驚いた。妻はそのとき自分が誤操作をしたと思い込んでしまい、固まってしまった。左端の日付が古い順に並んでいるのに気づかなかった。他のボタンをクリックしたりしたが、結局何をどうすれば良いか分からなかった。
私と妻の違いを見て、ある種のオレオレ詐欺に騙される人と騙されない人の差についての知見を得た。ある種というのは、老人ホームの入居権を譲ったことを犯罪と言ってお金を請求するタイプと、スマホがウイルスに感染して他人に損害を与えたと言ってお金を請求するタイプだ。騙される人は、自分の知識がないからそのような犯罪に加担してしまったのではないかと判断する。騙されない人は、自分は十分に知識があるからそのような犯罪はあり得ないと判断する。十分に知識がないのに自分に十分知識があると思い込んでいる老人は老害になるので、いつも後者が良いとは言えないが、自分に知識があるかないかの自覚で騙されるかどうかが分かれる。
自分に知識がないと思う人は、学ぶべきことがあったのにそれを学んでいないという自覚がある。この自覚は大切なのだが、自覚があっても学ばなければ何もしないのと同じだ。それでも自覚がなくて学ばなくて老害になる老人よりはずっとマシなのだが、それは置いておく。
最初に戻って私と妻の違いだが、私はこれまでさんざん他社のネット銀行を使って来たので、自分に十分知識があると思っていた。だから見たい情報がなくて驚いたときに「悪いのシステムの方だ」と思ってシステムの間違いを探す方向へ動けた。妻はネット銀行をあまり使ってこなかったので自分に自信がなかった。だから見たい情報がなくて驚いたときに「悪いのは自分の方だ」と思ってシステムの間違いを探さずにそこで挫折してしまった。
学んでないのに学んだと思い込む自信過剰は良くないが、自分は十分に学んだと思えるくらいには学びに時間をかけた方が有意義な人生を送れるだろう。いくらくらい時間をかけるとよいかはテーマによって違うが、難しいことでも1万時間をかけるとその道の専門家になれるという意見があり、私はそれには賛同する。
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