2021年11月3日水曜日

電子メールがダメでslackが良いというのは勘違いではないか

電話はビジネスツールとしては非効率ということは昔から言われてきた。突然かかってきて時間を奪う。かけられた方は今している仕事の邪魔をされる。集中を切らし、仕事の効率を落とすだけだ。だからできるビジネスマンは電話を使わない。電子メールで用件を済ませてきた。電子メールなら読める時間があるときに読めばいいから効率的だ。電話と違って記録も残る。私が社会人になった1986年はすでにそういう世界だった。外国とのメールはuucpという電話線を使ったプロトコルで日に1回バッチ処理で送受信していた。電子メールは届くまでに24時間以上かかるのは当たり前だったのだ。やがて海底ケーブルがひかれて外国からの電子メールもリアルタイムで届くようになった。それは便利だと思ったが、だからと言って電子メールが届いてすぐ読まなくてはならない訳じゃない。いつ読んでも良いのが電子メールの良いところだ。
ビジネスは電子メールでいいだろと35年間思っていたが、今年から会社にslackが導入された。AppleのメッセージやLINEみたいなものだ。これがどうもなじめない。AppleのメッセージはiPhoneを使い始めたときからずっと使っていたが、これの使用は家族内だけ。電話をかけられない場所にいるときに連絡する補助的なツール。電子メールよりキーボードタッチ回数が少なくて送れるだけがメリット。これと同じようなslackでビジネスを回すというのが分からない。どうも、短いやりとりで相手に意思決定を求めるときに便利だという話だが、それだと電話と同じだろうと思う。
slackが導入されてから、会社のスマホに鬼のようにメッセージが届くようになった。着信音を無視して、あとでまとめて読めば良いと思うが、それだと電子メールと同じだ。slackは電話と同じですぐ回答しろって文化だと思う。これだと電話と同じで非効率ではないのか。

slack社が作ったslackがどのように役立つかの文書を読んでみた。まず会議が減るそうだ。その利点は同意する。次に電子メールに費やす時間が減るそうだ。それはそうだが、電子メールに費やす時間がslackに移っただけの気がする。電子メールよりセキュリティが強力になるとの主張もあった。これは同意する。社内の差出人を騙った偽メールは見抜くことができるが、社外の既に知っている人を差出人にした偽メールを見抜くのは難しい。怪しいと思ったらメールヘッダーをチェックするが、他社のメールサーバーの正しい名前なんて覚えているはずもなく、内容がそれらしいなら偽メールでも信じてしまう。
slackはメリット(2件)があって、デメリット(1件だが、無視しようとすれば無視できる)が少ないので、導入は正解だと思うが、私には向いてないなあ。


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