2021年11月7日日曜日

転売屋からアマゾンマーケットプレイスを使ってまっとうな小売業者になった人の話

アマゾンマーケットプレイスというのは、アマゾンで売っているけど売主はアマゾンではない商品を扱う場所だ。
同じものが同じ値段でアマゾンが売られていたら、普通の人はマーケットプレイスではなくアマゾンから直接買う。その方が安心だからだ。しかし、同じものがアマゾンより安く売られていたらマーケットプレイスから買うこともある。でも、そのときは売主についてのレビューを確認し、本当に信用できる売主かを確認する。
しかし、偽レビューが氾濫し、去年くらいまではアマゾンマーケットプレイスは無法地帯だった。私もお金をだまし取られたことがあると以前書いた。それが100円くらいなので、事件にするのが面倒で泣き寝入り。私みたいな被害者がたくさん出た。さすがにまずいと思ったアマゾンが取り締まりを開始し、偽レビューや不正目的の業者はかなり駆逐された。今はマーケットプレイスはかなり安心して買い物できるようになった。
そのマーケットプレイスを利用して、転売屋からまっとうな小売業者になったという話の本「Amazon海外メーカー直取引完全ガイド(せどり、転売はもう古い! 初めてでも、1人でもできる)」を読んだ。マーケットプレイスの仕組み、その中でもフルフィルメントby Amazon(FBA)という仕組みが興味深く勉強になった。
私はヤフオクで130個の評価が付いている。20年間で130回利用した。これはかなり少ない方だと思う。加えて自分の持っている品物を売ることは5年以上していない。宛名書きや梱包の手間を考えたら、その時間働いた方がよほどお金になると分かったからだ。そのため、資源的にはもったいないとは思うが、不要な品物はヤフオクで売ることなく区の粗大ゴミ券を買って貼り付けて捨てている。
アマゾンのFBAは面倒な宛名書きと梱包と発送をアマゾンが代行してやってくれる制度だ。これはいいと思った。品物は売れるまでアマゾンの倉庫に保管してくれる。保管料は品物の大きさにもよるが、月あたり数十円~数百円の日割り。回転がよければ保管料は無視できる。またアマゾンの発送はクロネコなんだが、個人で発送する料金の約半額だ。これは大きい。この間140サイズの品物を東京都内間で送ったら1850円取られた(タクシーで行っても2500円の距離なのに)。これがアマゾンのFBAなら1000円以下。140サイズを東京から大阪へ送っても1000円以下。これならアマゾンのFBAを利用して小売業者になろうと志す人がいるのも分かる。しかし、アマゾンも慈善事業でやっているのではないので手数料を取る。これが結構高くて品物にもよるがだいたい売価の10%だ。
仕入れさえして品物をアマゾンの倉庫に送りつけておけば、販売も梱包も発送も全部アマゾンまかせでいいので、個人でも手広く商売ができる。売れる商品と安い仕入れ先を見つけることができればお金が儲かる。本によると、うまく回して月に数百万円の利益(売り上げではなく利益)を実現した人もいるそうだ。
このシステムはアマゾンに有利にできており、品物が売れなくてもアマゾンは(わずかだが)保管料がもらえる。売れたら約10%の手数料がもらえる。もともと倉庫と配達システムはアマゾン商品を売るためにあったものだから、特に設備投資をしたわけでもない。つまりアマゾンには全くリスクがない。べゾスが金持ちになる訳だ。
倉庫での保管料が安いと聞いて、アマゾン倉庫をレンタルスペースの代わりに使おうと思い付く人がいるかもしれないが、それはできないようになっている。保管料は安いのだが、保管期間が1年を超えると数十倍にはね上がるルールになっている。アマゾンは抜け目がない。

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