鮭が川を遡上するとき、ヒグマが待ち構えていて捕まえる。いちばん捕りやすい場所はいちばん強いヒグマが占有していて、若くて弱いヒグマは捕りにくい場所しか陣取れない。すごく弱いヒグマは川に入ることさえできない。この方が強いヒグマの遺伝子が生き残り、ヒグマの種全体としては良いことなのだろう。あまり納得したくないがこれが合理的な進化につながると言える。
もう絶滅してしまったが、気の良い海洋生物が居たと聞く。姿形はイルカだかジュゴンだかそんな感じだったらしい。弱い仲間が襲われて捕まりそうになると、周りの者が仲間を助けようと集まって来る。結局、みんなまとめて捕まってしまって、その挙句に絶滅してしまったとか。
私は白人がネイティブアメリカンを虐殺したり、インカの人を虐殺したり、黒人を捕まえて奴隷にしたりしたのをひどく嫌悪している。タイムマシンがあればその時代に戻って助けたい。しかしそれは自然の進化の掟に逆らおうとしているのだろうか。弱者を助けるのは人間の種の寿命を却って縮めることになるのだろうか。
人間に限って言えば、強者が弱者を虐げることは種の寿命を延ばすのに貢献していないのではないか。アメリカ人と中国人が地球温暖化ガスを出しまくっているのは、人類の種の寿命を縮めているように思える。アメリカとロシアが核爆弾を合わせて1万5000発も所有しているのは、種の寿命を延ばすためにはなっていない。サルから人間に進化したときに進化のルールが非合理的な方向へ変わったのだろう。
私が生きているうちにこの非合理が修正されるとは思わないが、修正した方が良いということだけは分かる。そもそも「良い」とは何か。良い=続くということだ。これに関しては全ての生き物で共通だ。
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