2020年3月14日土曜日

米国バブルの分かりやすい解説

東洋経済オンラインに米国経済の分かりやすい解説が載っていた。著者は山崎元氏。
(1)信用度が低い会社を含めて米企業が社債を発行する
(2)低信用度の社債を金融機関がCLO(担保付ローン証券)にして販売する
(3)CLOを運用先に困っている金融機関が買う
(4)社債を発行した企業は調達した資金で自社株買いを行う
(5)自社株が上がる
(6)株が上がるとCLOを買った投資家が儲かる
(7)株が上がるとストックオプションを持っている経営者が儲かる
(8)味をしめた経営者はまた社債を発行する
以下繰り返し。
この構図は企業経営者、金融機関、投資家の3者がみな儲かるので歯止めがかからない。よってバブルを形成していく。

CLOをサブプライムローンのときのCDO(担保付負債証券)と置き換えれば、これはリーマンショックのときと同じ構図だ。ただし、山崎元氏はこのバブルはそう簡単には弾けないと予想する。サブプライムローンでは家を買った低所得者層がローンを払えなくなったから破綻したのだが、今回の社債バブルの場合は社債を発行した企業が倒産それもいくつも倒産しない限り破綻しない。山崎氏はこれを「たちが悪い」と説く。
破綻したときに損をするのはCLOを買った金融機関(銀行や保険会社)にお金を預けている人、そして金融機関が破綻しかけたときに政府が救済のため放出する資金となる税金を払っている庶民だ。得をするのはずる賢い金持ちだけ。ひどい話だと思うのだが、社会が資本主義である限り修正する方法がない。共産主義の腐敗はもっとひどいので、資本主義を止める訳にもいかない。打つ手なしだ。

0 件のコメント:

コメントを投稿