2020年2月18日火曜日

リスクオフでも円高にならなくなった日

昨年10~12月のGDP伸び率がマイナスに転落した。そして新型コロナの国内蔓延が始まった。リスクオフだ。ところが為替が円高にならない。私が為替に関心を示すようになってからまだ20年しか経ってないが、その間ではリスクオフは必ず円高につながっていた。リーマンショックで円高、東日本大震災で円高。日本経済にマイナスサインが出ると必ず円高。リスクオフで円高というのは経済学的には説明がつかない現象だった。保険会社のレパトリが理由とか言う専門家がいたが、それだけでは全然足りない。最近になってリスクオフの円高は投機筋が綾取りで仕掛けているだけと言うのが知れ渡って、ようやく納得がいった。
その投機筋が円買いをしてこない。なぜだろう。円すなわち日本経済の信用がなくなったからではないか。投機筋の綾取りですら円は買ってもらえない通貨になり果てた。コロナウイルスの話題で持ちきりなので誰も円高にならないことを話題にしないが、今が日本経済の終わりの始まりだったと後の世になって分かるのかもしれない。
対処方法はある。消費税を廃止すること。労働者の給与を増やすこと。富裕層の税金を増やすこと。企業の内部留保を法的に制限すること。しかし、どれも実行されないだろう。地球温暖化と同じで、防ぐ方法をみんなわかっているのだが、それを実行する人はいない。

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