証券会社から電話がかかってきた。株を売って外国債券を買いませんかという話。後から送られてきた資料を見ると手持ち株の80%を売って、そのお金で外国株や外国債券を買いましょうとあった。私が日本以外に住んでいたのなら、この提案は呑むべきだ。日本株だけで運用していたらリスクがある。ところが、日本は特別な事情がある国だ。以前にも不思議として書いたが、日本は自国がリスクオフになると通貨高になる唯一の国だ。株が下がれば円高、中東で戦争が起これば円高、米国の株が下がっても円高、BREXITで円高、米国大統領が罷免されそうになったら円高、そして何より驚いたのが東日本大震災が起こったら円高。2011年3月11日は揺れにもびっくりしたが、円高にはもっとびっくりした。その国の首都が停電になるような自然災害が起こって、その国が通貨高になるという国が世界の、いやこの銀河系のどこにあるというのか。考えられるあらゆる経済法則に反している。もうデタラメだ。リパトリをその理由としている人もいるが、それは苦しい言い訳だ。違う。単にデタラメが蔓延しているのが理由だ。
話をもどそう。もし私が米国債を買ったとする。世界がリスクオンになっても米国債の価値はドル建てでは増えない。為替が円安になれば(リスクオンのときはたぶんなるが)円建ての価値は増える。そして逆にリスクオフになったら、先ほど述べた理由で円高になって米国債の円建ての価値は下落する。リスクオフになったときは日本株も下落する。つまり、米国債を買う事は日本株のヘッジにならない。これでは資産を日本株で持っていても米国債で持っていても同じことだ。ならばこまめに売り買いして利益を出せる日本株の方がよい。外国債券を買う話は丁寧にお断りすることにした。
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