2019年8月16日金曜日

愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ

ビスマルクの言葉らしいが以前から違和感があった。経験を積んだ職人、経験を積んだ技術者、経験を積んだ医師、どれも得がたい人材だ。経験から学んで何が悪いのか。この言葉はおかしくないかと。
最近になって、この言葉にぴったり当てはまる事柄に思い当たった。この言葉が当てはまるかどうかはケースバイケースだと考えれば納得が行く。
その事柄とは戦争だ。愚者は自分の戦争経験から、戦争反対を叫ぶ。戦争に関することは何でも反対だ。他国が攻めてきたとき、戦争反対を叫んで何もしなければ、人命が失われ、領土がおかされる。正に愚かと言える。賢者は歴史から学んでいるから、必要があれば反撃する。一番大事なのは戦争に負けないことだ。負けてしまえば、戦後にわたって戦勝国のデタラメにしたがわなければならない(北方領土とか)。負けないために最善を尽くす。これが賢者だ。
戦後74年経って、戦争体験を風化させないようにしようという意見がある。私もこれまではそれに賛成だった。若者に戦争を知ってもらいたいと。しかし、ここで言う戦争体験は愚者の経験になりがちだ。だとすれば、愚か者を増やすことになる。それより、高校の歴史の授業で省略されがちな20世紀の歴史をしっかり学んだ方が良い。

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