2026年1月27日火曜日

ねんきん定期便によると年金予定額が昨年より減っているんだが

ねんきん定期便が届いた。ねんきんネットで将来もらえる年金額を確認してみた。私も妻も昨年確認したときより減っている。すでに年金の払い込みは終わっている。なぜ減るの?物価スライド制があるので、インフレのこのご時世増えるのが普通ではないの?

今の高齢者にばら撒くために、我々が払い込んだ年金を使い込んだというのが真実だろう。もう年金制度をやめたほうがよい。これまで払い込んだ4000万円強を返してほしい。利息分はくれてやるから。

2026年1月25日日曜日

日本のH2AやH3ロケットのコストが他国より高い理由

プロジェクトXでH3ロケットの回を見た。打ち上げ能力の拡大とコストの削減を目指していた。番組を見ていてコスト削減は難しいと思った。H3ロケットでは、ロシアや米国と同じ回数の打ち上げを行ったとしても、1回あたりの打ち上げコストはロシアや米国に負けるだろうと。

番組ではエキスパンダーブリードサイクルを使った部品点数の少ない新エンジンの開発をメインに紹介していた。エキスパンダーブリードサイクルを使った理由は理解できるが、第二次大戦中に精密な誉エンジンを作って失敗しているのと同じに見えた。もっと大らかな設計の火星エンジン的なものでよかったのではないか。つまりロシアのソユーズ的なエンジン設計でよいのではないか。

以上のことは私の直感なので、詳しいところはgeminiに調べてもらった。以下の回答を得た。私の直感はH2Aに対しては正しかったが、H3に関しては間違っていた。H3が安くならないのは打ち上げ回数が少ない問題が主要因だった。

---geminiの回答---

日本の宇宙開発の象徴であったH2Aロケット、およびその後継機として期待されるH3ロケットは、その高い打ち上げ成功率と技術的な洗練度において世界的な評価を確立しているものの、国際的な商業輸送市場におけるコスト競争力という点では、米国やロシアのシステムに対して依然として大きな課題を抱えている。H2Aロケットの打ち上げ費用は基本型で約100億円とされており、これに対して米国のスペースX社が運用するファルコン9は、民間市場において約6200万ドルという価格を提示しつつ、再使用技術の進展によってさらにその実質的なコストを低下させている。また、ロシアのソユーズロケットは、半世紀以上にわたる運用と数千機規模の生産実績によって、製造原価そのものが極めて低く抑えられており、これらと比較した場合に日本のロケットが高コストに見える理由は、単一の要因ではなく、技術、産業構造、地理、そして社会的な制約が重層的に絡み合っていることに求められる。   

H3ロケットの開発において日本が目指したのは、このH2Aの打ち上げコストを半減させ、約50億円という世界基準の価格帯に到達させることであった。この野心的な目標を達成するためには、従来の高性能化を追求する姿勢から、製造の簡素化、民生品の活用、そして運用のスマート化へと、日本のロケット開発思想を根本から転換する必要があった。しかし、これを実現する上では、日本の宇宙産業が抱える構造的な脆弱性や、米国のように広大な射場と膨大な打ち上げ頻度を持たないという地理的・経済的制約が、依然としてコスト削減の限界を規定している側面がある。   

ロケットの打ち上げ費用を比較すると、H2Aは約100億円、H3の目標は約50億円、米国のファルコン9は約6200万ドル(約90億円前後)である。H2Aは国内政府ミッションが主体であり、H3は海外商業市場も狙う方針だが、ファルコン9は自社のスターリンクを含む膨大な需要を持つ点が異なる。エンジンについても、H2Aは複雑な2段燃焼サイクル、H3は簡素なエキスパンダーブリードサイクル、ファルコン9は再使用重視のガスジェネレーターサイクルを採用している。打ち上げ頻度は、日本が年数回であるのに対し、ファルコン9は2024年実績で年100回を超えている。

ロケットのコスト削減において最も強力な武器となるのは量産効果である。日本のロケットが高コストである最大の原因の一つは、この量産効果が極めて効きにくい環境にあることである。日本の宇宙輸送システムは、主として国内の政府衛星や探査機の打ち上げを目的として設計されており、その需要は年間数回という極めて限られたものである。これに対し、スペースX社のファルコン9は、自社で展開するスターリンクの打ち上げという莫大かつ継続的な内部需要を抱えている。この需要がロケットの製造ラインをフル稼働させ、打ち上げ頻度を劇的に向上させている。ファルコン9は2024年時点で、年間100回を超える打ち上げを達成しており、これは日本のH2Aロケットの全運用期間における総打ち上げ回数をも上回るペースである。この圧倒的な頻度は、射場の維持費や管制要員の人件費、開発費の償却といった固定費を、1回あたりの打ち上げコストから極限まで薄めることを可能にしている。   

一方、日本のH3ロケットは、年間6回程度の打ち上げを安定して継続することを目指しているが、この回数では製造ラインを常に稼働させ続けるには不十分であり、工場の稼働率の低さが1機あたりの価格を押し上げる要因となる。また、打ち上げ頻度が少ないことは、製造現場における習熟効果の鈍化も招く。頻繁な打ち上げがあれば、各工程での非効率性を即座に発見し、次号機へとフィードバックできるが、打ち上げの間隔が数ヶ月から1年近く空くような環境では、技術の継承や改善のスピードがどうしても遅れてしまう。   

技術的な側面から日本のロケットコストを分析すると、高性能を追求しすぎるがゆえの複雑さがコスト高を招いていた側面が強い。H2Aの第1段に使用されてきたLE-7Aエンジンは、2段燃焼サイクルという極めて高度な方式を採用している。この方式は燃費に優れるが、極低温から超高温、そして超高圧に耐える複雑な配管や、精密な制御システムが必要となり、製造コストを押し上げてきた。H3ロケットでは、この思想を転換し、1段エンジンに日本独自の方式であるLE-9エンジンを採用した。この方式は液体水素燃料を燃焼室の壁面で温めて膨張させ、その力でタービンを回して燃料を送るシンプルな仕組みであり、部品数は従来のエンジンと比較して2割以上削減され、製造工程が大幅に効率化された。燃費性能はわずかに犠牲になるが、圧倒的な信頼性と低コストを優先するという実利的な選択がなされたのである。   

製造コストを削減するためのもう一つの重要な柱は、部品調達と加工方法の革新である。これまでのロケット開発では、宇宙専用に設計された高価な部品が多用されてきた。H3ロケットでは、日本の産業界の強みである自動車用部品を中心とした民生品を積極的に採用している。自動車用部品は大量生産されるため、信頼性と低価格が両立されている。これを電子部品等に適用することで、部品コストを劇的に下げることに成功した。また、加工技術においては3Dプリンターの導入が大きな役割を果たしている。従来は高度な職人技と膨大な工数がかかっていた複雑な形状の部品を、3Dプリンティング技術によって一体成型し、部品点数の削減と工期の短縮を実現した。   

日本のロケットコストが依然として米国に及ばない最大の要因は、第1段ブースターの再使用技術の有無にある。スペースX社のファルコン9は、打ち上げた後の第1段を垂直着陸させて回収し、整備した上で再び打ち上げている。ロケットの製造コストにおいて、第1段ブースターは約70パーセントという最大の比重を占めており、これを使い捨てる日本に対し、再利用するスペースXは機体そのものの償却コストにおいて決定的な優位に立っている。スペースXの試算によれば、15回程度の再利用を仮定した場合、一度の打ち上げにかかる実質的な費用は、新品を製造する場合と比較して劇的に安価になる。これに対し、H3ロケットは依然として使い捨て型であり、毎回高価なエンジンと機体を新造しては海に捨てていることになる。日本が再使用技術に踏み切れなかった背景には、打ち上げ頻度の低さから、回収のための設備維持が逆にコスト高になってしまうという判断があった。しかし、ファルコン9が1段目を30回以上も再利用する段階に到達した現在、この経済的損益分岐点は大きく変化している。   
日本の宇宙産業サプライチェーンの維持もコストを押し上げる一因である。日本の宇宙産業は、主契約者の下に多くの中小企業が連なる構造だが、生産数が少ない製品に特化した部品製造は企業にとって経営リスクが大きい。近年、採算性の悪さを理由に撤退する企業が相次いでおり、これが特定の重要部品の価格高騰や供給遅延を招いている。さらに、海外からの部品調達には地政学的リスクや輸出管理規制の問題が付きまとう。米国のEAR規制などの対象となる部品は、輸出許可の遅延によってプロジェクト全体が停滞するリスクがあり、これが経済的な打撃となる。   

対照的に、ロシアのソユーズロケットは、枯れた技術の徹底した量産によって低コストを実現している。ソユーズは1960年代の基本設計を受け継いでおり、製造原価は約2000万ドルから2500万ドル程度という非常に低い水準にあると推定される。数十年前から変わらない頑健な設備で何千回も作り続けてきたため、設備費用は既に償却済みであり、現時点でのコストは純粋な材料費と人件費、そして最小限の運用費だけで済む。このように、最新技術による効率化とは異なる量産実績に基づいた低コストモデルが存在している。   

日本固有の地理的・社会的制約も運用コストに関わっている。種子島宇宙センターの周辺海域は豊かな漁場であり、打ち上げ時期が地元漁協との合意に基づき制限されてきた。この制限は射場設備の稼働率を低下させ、1回あたりの固定費負担を増大させる要因となっていた。また、名古屋周辺の工場で製造された機体を船で種子島まで輸送するコストや、台風などの気象条件による延期リスクも、地上要員の待機コストを押し上げている。

H3ロケットでは、これらの制約を克服するため、運用の簡素化が図られた。機体に自律点検や自動点検の仕組みを導入することで、打ち上げ当日の管制要員をH2Aの100名から150名規模から、30名から40名程度にまで削減することに成功した。これは、限られた射場設備を使って効率的に打ち上げを行うための重要な改善である。   

結論として、日本のロケットが米国やロシアと比較して高コストである原因は、限られた打ち上げ機会の中で高い成功率を維持するために構築された、複雑で高価なシステムと産業構造に起因する。H3ロケットは民生品活用や製造工程の合理化により、使い捨て型としてのコストを限界まで引き下げようとしているが、スペースXが実現した再使用技術や圧倒的な打ち上げ頻度による経済性に対抗するには、さらなる産業構造の改革と、将来的な再使用型システムへの移行が不可欠である。

2026年1月24日土曜日

共産主義社会で腐った性根の人間は日本人そっくり

20世紀のソ連や中国といった共産主義社会において、人々は長年の体制下で他人を妬み、足を引っ張り合う性格を形成した。こうした性質は、現代の日本人にも共通して見られる。

共産主義社会における密告の横行は、他者への嫉妬と自己保身の双方が原因であった。第二次世界大戦後のソ連の強制収容所において、日本人捕虜が共産党に媚び、進んで仲間を密告したという記録がある。日本人の行動はドイツ人捕虜に軽蔑されていた。こうした振る舞いは、日本人の根底にある性質を示唆している。日本は共産主義体制になったことはないものの、江戸時代あるいはそれ以前から、思考の根幹において共産主義的な同調圧力や相互監視の文化に染まっていたと考えられる。

ソ連や中国、キューバの事例が示す通り、共産主義的な経済システムが機能しないことは明白である。1990年に経済崩壊したソ連と同様、日本も2050年頃に経済崩壊を迎えると予測される。崩壊直前のソ連では社会と人心の荒廃が顕著であったが、2050年の日本はそれを遥かに上回る惨状を呈するだろう。日本人の他責的な気質は当時のスラブ人以上であり、深刻な社会的混乱を招く可能性があるからである。北斗の拳に描かれたような世紀末状態となる。

2026年1月23日金曜日

マンション管理会社が契約を解除したがる時代に

以前から本ブログで指摘してきた通り、多くのマンションにおいて管理費と修繕積立金の設定が安すぎる。特に地方の物件でその傾向が顕著であり、運営が破綻するという懸念は今や現実のものとなった。

管理会社が採算の合わない契約更新を拒否する事例が増えている。支払われる委託費が過少であるため、管理会社が事業を継続できなくなったのだ。管理会社が撤退して住民による自主管理になれば、修繕計画の遂行が困難になるだけでなく、日々のゴミ捨てといった基本的な生活維持すら危うくなる。これはマンションが廃墟化へと突き進むことを意味している。

本来、商品の売り手やサービスの提供側が強い立場を保つことは健全な姿である。管理会社が不当な安値での契約を断る判断は、商売の持続可能性の観点から正しい。良質なサービスを提供し、それに見合う高い価格を設定し、価値を理解しない客には売らないという姿勢こそが、商売を長続きさせる。適切な価格設定は、国内においても国際社会においても不必要な敵を作らず、業界全体を存続させるための重要事項である。

以下、持続性のある商売の本質を述べる。

品物を安く大量に売るのは思考停止した人間の愚策である。しかし、日本にはこれを理解しているビジネスマンがほとんど存在しない。安価な大量販売は同業者の生存を脅かし、結果として周囲の反感を買う。かつて日本の鉄鋼、自動車産業が世界特に米国から攻撃され衰退したのは、他者への配慮を欠いた自己中心的な安売り戦略の結果である。少量を高く売ることこそが、周囲との調和を保ちながら生き残る道である。ショッピングセンターができて周りの小さな店がつぶれるという現象は、世界共通ではない。日本以外の国では意外と小さな店がやっていけている。その方が自分たちの利益になるとわかっているからだろう。多様性がある方が社会は強靭である。

大量に安く売って自分たちだけが儲かればよいという身勝手な考え方は、国際社会からも、あるいは普遍的な理からも許容されない。日本が20世紀に経験した苦境は、そうした自分勝手な振る舞いに対する当然の報いである。根本的な姿勢を改めようとしない日本が不幸に陥ったとしても、周囲から同情されることはない。それは、時代劇で成敗される悪役に誰も憐れみを感じないのと同じことである。

2026年1月22日木曜日

VS codeでのCopilot Chatで使用するモデルによってはエージェント機能が使えない

VS codeのCopilot Chatの利用で、コストを節約するためにモデルにGPT-4.1を使うことがある。しかしGPTではClaudeでできていたターミナルでの自動実行や、出力自動読み取りができない。理由をCopilotに聞いたら以下のように教えてくれた。仕様なのだ。

---Copilotの回答---

VS Code の Copilot Chat には、最近追加された 「エージェント機能」 があります。

• ターミナルを開く
• コマンドを実行する
• 出力を読み取って次のアクションを判断する
• ファイルを編集する
• デバッグを開始する

といった IDE 内アクションを LLM が自律的に実行できる仕組みです。

このエージェント機能は、VS Code 側が モデルごとに “対応済み” かどうかを明示的に設定しています。

✔ Claude 4.5
→ VS Code がエージェント機能を有効化している
→ ターミナル実行・出力読み取りが自動で行われる

✖ GPT‑4.1
→ VS Code がまだエージェント機能を有効化していない
→ ターミナル実行は手動、出力読み取りも手動コピペが必要

2026年1月21日水曜日

VS codeとgithub copilot chatで環境構築を楽にしようとするもGPUクラウドのセキュリティに阻まれる

昨年12月からVS Codeを使い始めて最も評価している点は、プロトタイピングの効率性だ。プロトタイピングにおける最大の関門は計算環境の構築である。初めて触れるフレームワークやライブラリのインストールは手間がかかり、ソフトウェアのバージョン競合が発生すれば、その解決のために多大な時間と労力を費やすことになる。

この煩雑な作業を劇的に効率化してくれるのが、VS Code上で動作するGitHub Copilot Chatだ。例えばアルゴリズムの高速化を依頼すると、PythonのコードをC++へ書き換えるだけでなく、GPU対応ライブラリの選定から動作環境の構築までを代行してくれる。ビルド時にエラーが発生しても、ターミナル出力やログを解析してバグを特定してくれる。論理的なバグは人間でも対処できるが、不慣れなソフトウェアのバージョン依存によるエラーは、AIのサポートなしには解決が難しい。

この利便性に慣れると他の環境へは戻れなくなる。しかし大規模計算のためにA100を8基搭載したGPUクラウドへ移行した際、同様のワークフローを実現する上で課題に直面した。GPUクラウドは一般的にログインノードと計算ノードに分かれており、Slurm経由で計算ノードを確保し、その内部でSingularityやDockerコンテナを運用する構成をとる。VS Codeのリモート開発機能は、SSHやMicrosoftのトンネル経由でサーバーと通信する仕組みだが、セキュリティ上の制約により、コンテナ内部と直接通信することができなかった。

管理者へ個別にセキュリティ設定変更を依頼することも可能だが、セキュリティを甘くすることになるのでそれはしたくない。結果として、現在はコンテナ内のログファイルをGitHub Copilot Chatに読み込ませてアドバイスを受けたり、コンテナのビルドスクリプトを更新させたりする運用に留まっている。この方法ではインタラクティブ性が損なわれるため、試行錯誤を繰り返すプロトタイピングには向かない。アルゴリズム確定後のバッチ処理であれば問題ないが、開発初期段階は手元のローカルマシンで行い、大規模な計算実行時のみクラウドを利用するのが最適解といえる。この運用ではローカル側にもクラウドと互換性のあるGPUを搭載する必要があり、その機材準備が新たな手間となっている。

GPUカードを買うのが面倒なので、インタラクティブ性には劣るもののGPUクラウドで開発している。計算時間契約ではなく、1ヶ月いくらで借りているので使わなくては損だ。ログインノードでVS code serverを動かして、GitHub Copilot Chatにコンテナビルドスクリプトを書かせて計算ノードでビルドとテストを行う。エラーが出たらログをCopilot Chatに食わせて修正する。今はローカル開発の1割程度の効率しか出てないが、エラーが減ってきてビルド時間より計算時間の方が長くなってくれば、この効率はよくなる。ビルド中は他のことして遊んでいるので、それほど嫌ではない。

Copilot Chatはモデルを選べて、無料のGPT-4、有料のGPT-5、さらに高価なclaude-4.5が使える。値段の順に有能になる。無限に使えるならclaude-4.5で全て済ませたいが、今のCopilotの契約だと1週間くらいclaude-4.5を使うと1ヶ月分のCopilotの資源を使い切ってしまう。回復するのは次の月の一日だ。そうなると月末まであまり賢くないGPT-4で仕事をしなくてはならない。そこで、GPT-4/5でできそうな仕事はなるべくそいつらにやらせて、claude-4.5はここぞというところだけに使うようにしている。claude-4.5を無限に使える契約に変えた方が効率を考えると経済的に賢い気はする。

2026年1月20日火曜日

大規模言語モデルは特許を読むのが壊滅的に不得手

既存の論文を収集し整理する上でGeminiは極めて有用であり、その出力に誤りはほとんど見受けられない。一方で、既存特許の調査を行わせた場合、出力自体はもっともらしく見えるものの、特許庁のデータベースで事実確認を行うと百パーセント虚偽であることが判明した。異なるテーマで複数回試行したが、正しい情報が得られたケースは皆無であった。具体的には、特定のアイデアに基づく先行特許の抽出を条件付きで指示した際、それらしい出願番号や公開番号とともに内容の要約が提示された。それらの出願番号や公開番号をインデックスにして特許庁データーベースの明細書を取得して読んでみると、指示した内容との関連性はなく、完全に無関係な特許であった。

この意外な結果の背景には、大規模言語モデルの特性と特許文献の性質という二つの要因が絡んでいると考えられる。第一に、特許には新規性が必須であり、特定のアイデアに関する記述がその明細書以外に存在しないことが多々ある点だ。大規模言語モデルは確率的に知識を学習するため、出現頻度が極端に低い情報はノイズと見なされ、定着しにくいのである。第二に、特許特有の難解な文体である。権利範囲を広範に確保するため、意図的に抽象的かつ曖昧に記述される傾向があり、こうした文章構造はモデルにとって処理が困難である。これら二つの不適合要素が重なった結果、特許文献の読み解きにおいて、大規模言語モデルは壊滅的な精度の低さを露呈してしまったのだと言える。

読みにくい特許の文章こそ大規模言語モデルに代わりに読んでもらって楽をしたいと目論んだのだが、そうそう甘くはなかった。結局、昭和の時代と同じで明細書の束を人間が目を通して確かめるという辛い作業をするはめになった。