ユーラシアグループは政治リスク分析専門のコンサルティングファームだ。ここが発表した世界の10大リスクのトランプ大統領の項目が面白い。冷静かつ斬新な分析だ。歯に衣着せぬ書き方をしているので、読み物としても痛快で面白い。
このレポートによると、米国民は資本主義と民主主義に絶望して、既存の枠組みを破壊してくれる破壊者としてトランプを選んだということだ。彼らはトランプを救世主とは思っておらず、破壊を実行する者として見ている。破壊が終わってしまえばトランプは用済みなのだ。
大石英司氏の2023年出版の小説「アメリカ陥落」は破壊が完了した後の状況を描写していた。大石氏の未来を見通す慧眼に感心した。
アメリカの次は日本が無法地帯になると私は予想している。そうなったら逃げ出す必要がある。逃げ出す先を選ぶのにユーラシアグループの分析は参考になる。引っ越しの常識として、まず現地をよく見て、1ヶ月くらい住んでみて環境を確かめなくてはならないことは言うまでもない。地政学リスク、犯罪リスク、気候リスク、食糧リスク、水リスク、自然災害リスクの全てを考慮して住む場所を決めるのはけっこう頭を使う。自分は放浪者(ノマド)であると達観して、ひとところに落ち着かないスタイルもありうると思う。命あっての物種という価値観だ。