2026年1月17日土曜日

ユダヤ人が頭がよい理由は、日本人が頭が悪い理由も説明する

ユダヤ人にノーベル賞受賞者や発明家が異常に多い事実は、古くから多くの関心を集めてきた。これを自然淘汰の観点から論じたのが論文Natural History of Ashkenazi Intelligenceである。

同論文によれば、中世ヨーロッパにおいてユダヤ人はキリスト教社会の制約により、金貸しなどの知的な能力を要する職業に限定して従事せざるを得なかった。激しい差別の中で生き残るには経済的な成功が必要であり、結果として高い知性を持つ者だけが淘汰を免れ、子孫を残すことができた。また、ユダヤ人同士の結婚が繰り返されたことで、800年以上の歳月をかけて高い知能が血筋として定着したと説明される。

論文の主張に対して、知能の高さは遺伝ではなく教育習慣によるものだという反論がある。反論される隙を作った理由は、特定の遺伝病の割合がユダヤ人は100倍も多いと論文に記載した点にある。論文側はユダヤ人が頭のよい理由が血統であるという主張を補強するために、この遺伝病の多さを取り上げたのだが、これが裏目に出た。西暦1200年頃のユダヤ人の遺骨からDNAを調べた結果、その時点で既にこれらの遺伝病が多かったことが判明したためである。この事実は、遺伝病が論文の想定した淘汰の結果ではないことを示唆している。

もっとも、この反論ロジックは遺伝病が淘汰の結果ではないと主張できても、知能の高さまでもが淘汰ではないと主張できるものではない。ノーベル賞受賞者の圧倒的な多さは教育熱心さだけで説明できるレベルを超えている。そもそも「教育熱心な習慣が何百年も続いたから頭が良くなった」という反論は、長期的には元の論文が主張する遺伝的淘汰と同じ帰結をもたらすため、論理的な反論になっていない。反論は、血統で知能が決まるという考えに対する感情的な反発に基づいているだけに過ぎない。

一方で、現代の日本に目を向けると、ユダヤ人とは対照的な逆淘汰の現象が観測される。本来、東アジア人は人類学的に高い知能を有しているはずだが、現代の日本人は知的な思考を放棄している。これは、優秀な人間を賞賛するのではなく、むしろ組織的に排除しようとする日本の文化が数世代にわたって続いたため、知性の劣化を招いた結果と言える。ニューギニア高地やアマゾン奥地のジャングルで暮らす人々を含め世界のどんな国の人たちよりも思考停止していると言えるほど、日本人の知性は停滞している。

この傾向は米国にも共通している。日本と米国において同じ年齢層(例75〜79歳、80〜84歳等)の認知症発症率はこの2国だけが世界の中で突出して高い事実がある。認知症は考えない習慣を持つ者が発症しやすい病気であることが多数の研究から判明しており、両国民の知能低下と認知症の統計は整合する。トランプを支持する一部の層に見られる反知性的な気質は日本人の性格と酷似している。米国にはまだ優秀な層を許容する文化が残っており、それがイノベーションを支えているが、今後米国が日本化し、社会全体で優秀な人間を排除するようになれば、米国の優位性も失われることになるだろう。

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