証券会社のニュースを読んでいたら、他のニュースに混じって1行だけ記述があった。米シェールオイル企業の1社が採掘を停止したと。シェールオイル関連企業は数千社あるから、そのうち1社だけがどうにかなっても大ニュースにはならないのだろう。しかし、これは金融業界にとっては終わりの始まりだ。シェールオイル企業の原油採掘コストは約50ドルだ。原油が50ドルより高く売れなければ赤字になる。今の原油価格は15ドルだ。この低価格はしばらく(半年以上)続きそうだ。このままでは数千社のシェールオイル企業は倒産する。シェールオイル企業が倒産すると、発行していた社債の価値がゼロになる。それらの社債で組み上げたローン担保証券(CLO)も紙くずになる。CLOはその高金利が人気で、投資家に買われている。日本の地銀も買っている。それらが紙くずになるのだ。リーマンショックと同じことが起こる。それは半年先か、一年先か。
我々金融屋はニューヨークの事ばかり頭にあるが、原因が原油だけに最初に花火が上がるのは意外にも中東かもしれない。
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