2018年8月7日火曜日

和弓はなぜ真ん中を持たないのか

インターフェースの9月号に和弓の秘密が載っていた.長年(50年くらい)不思議だった謎が解けた.和弓はやたら長い.そのため,真ん中より下の部分を持って引く.それでは矢がまっすぐ飛ばないだろうに,なぜそんな作りになっているのかが謎だった.ところが,真ん中より下の位置を持つのには理由があった.あそこは弓の振動の節になっていて,矢を放っても手にほとんど反動が伝わらないのだとか.へええー,振動を考慮するなんて,まるでエンジンの設計みたいだ.ただし,真ん中を持たないので,矢は上へ飛んでいく.それをまっすぐ飛ばすために,矢を放つ瞬間に弓を的側に倒すように力を加えるのだそうだ.これを「上押し」と言う.
ちなみに洋弓は真ん中を持つので,反動の全てが腕にかかってくる代わりに,何も考えなくても矢はまっすぐに飛ぶ.力のある西洋人には洋弓が向いていて,力はないが技に優れる日本人は和弓が向いているのだろう.

0 件のコメント:

コメントを投稿