2012年11月26日月曜日

不動産投資は危ないなあ

最近,不動産投資が流行している.ローンを組んで収益物件を購入し,家賃でローンを返して行こうというものだ.この投資法にあまりにたくさんの人が興味を持ち挑戦しているため,収益物件の売り物件が枯渇しているくらいだ.
収益物件の経済性尺度として利回りが一般的に使われているが,不動産投資初心者が利回り10%以下の高すぎる物件を購入してしまい,しばらくしてローンが払えなくなり窮地に追い込まれる事例が後を絶たない.不動産投資にはいろいろなリスクがあって,それらに適切に対応できないとうまくビジネスが回らず簡単に破たんする.まず最大のリスクが空室リスクだ.他にも家賃の下落リスク,修繕費のリスク,家賃滞納リスク,高齢者孤独死でブラック物件化するリスク,まだまだ色々ある.楽して収益が上がるビジネスではない.
悪質な不動産投資セミナーでは,リスクを十分説明しないで,収益物件購入を煽っている.受講者が紹介された物件を購入すると,セミナー主催者に手数料が入るようになっているのだ.セミナー主催者は怪しい物件を売りっぱなし,後は野となれ山となれで,事後のサポートなどしてくれない.騙されたとわかっても後の祭だ.
今は家賃競争が激しい時期に入っているので,今から不動産投資を始めるのはお勧めしない.もっと別の投資法を選んだ方が資産が減るリスクを回避することができるだろう.良心的なファイナンシャルプランナー等に相談することを勧めたい.
ちなみに,私は不動産投資はしていないが,大家業はしている.大家をやってみると,空室リスク,修繕費リスクなどが身にしみて分かるので,お金を借りてまで家を買って人に貸そうなんて思わない.地震のリスクが少ないエリアで,ユーザターゲットを絞って他の物件と差別化できる物件をキャッシュで買って賃貸に供するのであれば手持ち資産の1/3くらいは不動産に変えてもいいかなと思うけれど.

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