社会保障制度の歪みは日本人の甘えの文化から来ている。社会保障制度を改革できても(まず無理だが)、甘えの文化を断たなければ未来は変わらない。甘えの文化を断つことは日本人にはできない。
アルゼンチンは100年以上前はGDPが世界一だった。母を尋ねて三千里のマルコの母親がヨーロッパからアルゼンチンへ出稼ぎへ行ったのは、それが理由だ。アルゼンチンは豊かな富を背景に弱者救済の社会主義的政策を続けた。そして今のように落ちぶれた。日本はアルゼンチンの通った道をたどっている。
アルゼンチンでは2023年にハビエル・ヘラルド・ミレイ氏が選挙で勝って大統領に選ばれた。ミレイ大統領は大統領就任から1年半でアルゼンチンの経済を立て直しつつある。ミレイ大統領は人間が楽して生きようとする姿勢を否定した。国民が国にたかる姿勢を批判した。公務員を減らした。そして教育へ投資した。これらはまさに日本でも必要とされている政策だ。日本維新の会が躍進したら、ミレイ大統領のような指導者が現れて日本がよくなるかもと夢想したくもなる。しかし現実は残酷でそのような幸運は起きない。
アルゼンチンの人口ピラミッドはピラミッド型から釣鐘型への移行期だ。高齢者は全人口の6%しかいない。このためにミレイ大統領は選挙で勝てた。
日本の人口ピラミッドは逆ピラミッド型だ。高齢者ほど人数が多い。ミレイ大統領のような人が立候補しても日本では選挙で勝てない。日本の衰退は行き着くところまで続く。誰にも止められない。
国民一人一人が甘えから決別する覚悟を持てば状況は変わるが、そんなことは日本では起こらない。起こり得るのならとっくの昔に起こっている。
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