バカとそうでない人の最大の違いは、ものごとの重要性を正しく順序づけできるかどうかだ。やらなくてはならないことはたくさんあって、どんなに有能で多才な人であっても全部をこなすことはできない。そこで、やらなくてはならないことの重要性に順序をつけて、大事なことからやっていくことになる。バカといわれる人たちは、みんなこの順序づけができないか間違った順序をつける。そのためにバカが一所懸命に何かをやっても、よくない結果を招く。往々にして何もしなかった方がマシという結果になる。
賢い人はできることに限界があることを知っているから、大事なことだけを一所懸命にやってどうでもよいことは放っておく。どうでもよいことを正しく行うことにこだわらない。賢い人ほど無謬性が愚かなことだと知っている。
バカはものごとの重要性の順序づけができないから、「全部を正しく行う」としか決められない。バカが無謬性にこだわるのはそういう理由だ。
ものごとの重要性の順序づけを正しく行うのはとても難しく、普通の人間なら80年間みっちり考え続けてやっと自分の順序づけは9割がたは合っているだろうかと思えるくらいだ。論語では70歳で従心(心の望むままに行動して道を外れない)と述べている。現在は論語が書かれた時より社会が複雑になっているから70歳で従心というのは難しい。現在では最低でも80歳になることが必要だろう。ところが日本人は30歳くらいからバカになり始めて60歳以上はほぼ全員がバカという情けなさだ。論語に書かれたように年とともに賢くなってゆく人は1万人にひとりいるかどうか。情けない。
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